盛岡タイムス Web News 2017年  3月  22日 (水)

       

■  2017年地価公示 盛岡の宅地2年連続上昇 市全体で底上げ傾向


 県は2017年の地価を22日付官報に公示した。それによると、県全体では16年の1年間の平均変動率が引き続き下落し、住宅地で16年連続、商業地で24年連続となった。住宅地については内陸の盛岡市や紫波郡、東日本大震災津波で被災者の移転需要が継続する沿岸の一部で上昇したのを除くと、横ばいか下落だった。盛岡では18年ぶりに上昇に転じた前年から2年連続で上昇。盛南開発地域に限らず市全体が底上げされている模様。商業地は震災後13年から続いた県内上昇地点が5年ぶりでゼロになった。

  ■概要

  地価は全33市町村のうち、都市計画区域が設定されている25市町村(内陸16市町、沿岸9市町村)で、今回は標準地186地点を対象に調査された。内訳は住宅地128地点、商業地53地点、工業地4地点、宅地見込み地1地点。

  1平方b当たりの平均価格は1月1日現在、住宅地が3万2600円で前年比0・4%減と、3年連続同じ平均変動率となり、小幅な下落。商業地が6万7500円で1・8%減と、前年の1・7%減を上回ったが同程度の下落となった。

  ■住宅地

  上昇したのは28地点で前年より3地点減、横ばいは39地点で7地点増、下落は60地点で1地点減。上昇地点の内訳は内陸の盛岡21、矢巾2、滝沢と紫波各1、沿岸の宮古1、釜石2。

  市町村別で上昇したのは盛岡、宮古、釜石、紫波、矢巾の5市町。盛岡と紫波は2年連続、宮古と釜石は5年連続、矢巾は02年以来15年ぶり。横ばいは大船渡、陸前高田、山田の3市町。下落が17市町村。

  盛岡は盛南開発地域とその近隣、矢巾は岩手医大矢巾キャンパス周辺、紫波はオガールプロジェクトなど、都市環境の整備が進む地域の住宅需要が旺盛で地価が上昇した。

  盛岡における調査全44地点(前回42地点)の内訳は、上昇が21地点(18地点)、横ばいが18地点(17地点)、下落が5地点(7地点)だった。

  今回新たに加えられた、盛南開発地内の「向中野5丁目25―10」が全県の価格水準高位地点3位。県主体で地価調査をした16年7月1日と比べると5・8%増で上昇幅が大きく、今回の地価公示で変動率最上位地点の「南仙北1丁目10―23」に匹敵する。

  変動率上位10地点には盛南開発地域に近い仙北地区だけでなく上田2、4丁目や下太田なども圏外から10位以内入り。17年地価公示岩手分科会の横田浩代表幹事(横田不動産鑑定)は「市全体が底上げされている」と分析している。

  大震災被災地の沿岸部は南部で被災者の移転需要があるものの、横ばい傾向で落ち着きを見せている。少子高齢化や人口減少の進む地域や合併前旧町村は土地需要が低迷し、横ばいか下落した。

  ■商業地

  前年の平均変動率が上昇だった沿岸被災地の大船渡、釜石、山田3市町は横ばいに転じた。県によると、復興事業の進捗(しんちょく)に伴う建設業者の撤退などが影響した。

  変動率の上昇地点と平均変動率の上昇した市町村は東日本大震災後の13年以来、なくなった。県内では1999年から2012年まで商業地の上昇地点がなかった。

  人口減少や中心市街地の空洞化などで土地需要が低迷して横ばいか下落。下落幅の最大地点は「久慈市二十八日町2丁目8番」で5・8%だった。

  価格水準高位10地点はいずれも盛岡が占め、変動率はいずれもゼロと横ばい。順位も大きな変動がなかった。盛岡は調査対象18地点のうち16地点が横ばい、2地点が0・1%以上1・0%未満の下落だった。

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  地価公示制度は関係法に基づき、標準地を選定し、価格が毎年公示される。

  東北6県では被災地の宮城、福島が住宅地、商業地とも上昇を継続。青森、秋田、山形は下落幅が縮小した。


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