盛岡タイムス Web News 2017年  5月 11日 (木)

       

■  盛岡市のあさ開 吟醸酒で首席賞 南部杜氏自醸清酒鑑評会 県内から15年ぶり最高峰

 

     
   首席賞の大吟醸づくりを中心となって手掛けた杜氏・藤尾正彦さん  
   首席賞の大吟醸づくりを中心となって手掛けた杜氏・藤尾正彦さん
 

 第98回南部杜氏自醸清酒鑑評会(南部杜氏協会主催)の吟醸酒の部で、盛岡市大慈寺町のあさ開(村井宏次社長)が1位に当たる首席賞を受賞した。県内酒造メーカーでは15年ぶりの首席賞獲得。熟練した杜氏の高い技術と情熱から生み出された透明度の高い同社の最上級酒が、南部杜氏の頂点に輝いた。杜氏・藤尾正彦さん(73)は「約50年間の南部杜氏の経験が評価されたようで非常に感慨深い。この酒づくりを守り継ぐべく、後継者育成に力を入れたい」と受賞を喜んだ。

  同品評会は1911年(明治44年)に始まり、全国新酒鑑評会(酒類総合研究所、日本酒造組合中央会主催)と並ぶ全国最大規模の品評会。300年以上の伝統を持つ杜氏集団「南部杜氏協会」が、清酒の製造技術の研さんと品質向上を目的に開いている。2012年から吟醸酒部門に純米吟醸酒、純米酒の部門が加わり3部門となった。

  今年は2016酒造年度の酒を対象とし、全国142場から吟醸酒328点、純米吟醸酒245点、純米酒154点が出品された。

  首席賞を獲得した同社の大吟醸は、原料米に兵庫県産「山田錦」を使用。精米した約800`の米を手洗いし、麹、酵母、酒母、もろみづくりを慎重に進め、約30日間発酵させた。仕込み水は創業当時から変わらず大慈寺町の地下水を使用。できたもろみは木綿の袋に入れてつり、したたり落ちた滴を集める「斗瓶(とびん)取り」で仕上げた。仕込みからあらゆる手間をかけることで、優美な香りと繊細な味わいをつくり出した。

  「仕込みの期間は毎日欠かすことなくもろみと顔を合わせる。米の質が生かされた上品な味わいの酒となるよう、会話しながら発酵を見守る」と、藤尾さんは酒づくりへの思いとこだわりを語る。毎年異なる原料米の状態を見極め、菌量や発酵日数を調整するのも長年の経験による技。

  「実直で真面目な南部杜氏の神髄を継承し、一つひとつの工程を手を抜かず、仲間の杜氏と力を合わせてお客さまに喜ばれる酒をつくり続ける」と藤尾さんは笑顔で話した。

  表彰式は5月26日、花巻市の石鳥谷生涯学習会館で開かれる。

  受賞した酒は5月27日から、同社の地酒物産館と盛岡市内の百貨店で販売する予定。1本(720_g)税別1万円で120本限定。


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