盛岡タイムス Web News 2017年  6月  4日 (日)

       

■ 新顧問は女性ラガー 体張って男子部員指導 いわて国体で7人制主将 菊地雅子教諭 盛岡北高

     
  盛岡北高でラグビー部を指導する菊地教諭  
 
盛岡北高でラグビー部を指導する菊地教諭
 


 2017年度から盛岡北高に赴任した菊地雅子教諭(32)は、かつてラグビー女子7人制(セブンズ)の日本代表バックアップメンバーに選ばれた経験を持つ。学校でもラグビー部の顧問として、練習グラウンドに立ち体を張って部員を指導する。「将来は岩手から女子の日本代表を出したい」と夢を描く。

 奥州市出身。高校までは陸上や水泳に取り組み、進学した日体大でラグビーへ転向。陸上で培った俊足を生かし、バックスとして活躍した。「周囲のフォローが必要だったり、味方だけでなく相手選手とも痛みを分かち合ったり。絆が大きい競技で、そこが魅力に感じた」と話すように、競技にのめり込んだ。

  06年には、女子ラグビーの国際大会「香港セブンズ」に向けた日本代表のバックアップメンバーに選出。ラグビーを始めてわずか8カ月だった。

  その後、女子15人制の代表候補にも選ばれ、順調な競技生活に見えたが、内面は苦しんでいた。「何も分からないまま代表に選ばれたり、プレッシャーを抱えきれなくなった」と、1年ほど競技から離れた。その後、大学4年時に部活動ではなくクラブチームで競技を再開。「再開後は、入れてくれたチームの人のためにトライを取りに行こう、フォローに行こうとプレーした。これがチームなんだ、これがラグビーなんだと実感した」と挫折もプラスに作用させた。

  大学卒業後、東京都での中学校勤務を経て、11年度に岩手に戻った。12年には地元奥州市に女子のセブンズチーム「奥州アテルイ・ブロッサムス」を結成。勤務校の部活指導に加え、県内女子選手の育成にも力を入れる。

  昨年開催された希望郷いわて国体では、初採用となった同競技で本県選抜の主将も務めた。予選で敗れ、全国とのレベルの違いを感じたものの、ラグビーをやってみたいという女子が増え始め、実際にスクール参加者も増加傾向にあるという。「県内の高校で、女子ラグビー部はない。やりたいと言ってくれた子を、大切に育成しなければ」と意気込む。

  盛岡北高では主に1年生を指導。実際にバッグも持ち、男子部員のタックルも受け止める。「指導は基本に忠実であること、そして安全第一を心掛けている。これは女子の指導にも通じる」と話す。

  「国体に向け育成した女子選手たちが、順調に指導者としても育ち始めている。将来的には、一つの高校単独の女子ラグビー部が作れたら」と願う。    (佐々木貴大)


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