盛岡タイムス Web News 2017年  6月  18日 (日)

       

■ 北上川に舟っこを運航する盛岡の会 水運の街に機運 旭橋からゴムボート下り フェスタで小繰舟も展示

 

 

     
  旭橋上流からゴムボートで北上川を下り、盛岡の舟運文化に触れた参加者  
  旭橋上流からゴムボートで北上川を下り、盛岡の舟運文化に触れた参加者
 

 かつて盛んだった盛岡の舟運文化に触れ、再び市民や観光客が川に親しむ機会を創出しようと商店街や町内会などの関係者らによるイベント「北上川フェスタIN MORIOKA」(北上川に舟っこを運航する盛岡の会主催)が17日、盛岡市内で開かれた。北上川、雫石川、中津川と古くから生活の中に川が身近にあった盛岡。イベントでは北上川の舟下り体験、鉈屋町周辺での歴史を学ぶ機会などを通し、川のまち盛岡の魅力を再確認した。

  舟運の歴史探訪舟下りは、旭橋の上流から明治橋上流まで北上川をゴムボートで下る体験。北上川は米の輸送などに活用された江戸時代から東北本線が開通する明治時代まで舟運が栄えた歴史がある。同日は、午前10時から1時間おきに、8人乗りのゴムボート3台が運航され、約90人が材木町の石垣など川沿いの景色を見ながら川下り体験を楽しんだ。開運橋の下流を起点に旭橋周辺を回る無料の遊覧体験も実施された。

  舟下りの到着地点となった鉈屋町付近は、川沿いに市指定有形文化財の御蔵があるほか、かつては北上川の舟運の港として船宿や蔵、御番所などが立ち並び新山河岸(船橋)と呼ばれた。舟を下りた参加者は御蔵を見学し、もりおか町家物語館、大慈清水お休み処などにも足を運んだ。

  もりおか町家物語館では、藩政時代の南部藩で輸送に使われていた小繰舟が展示された。小繰舟は紫波町の川を知る会が復元した「ごんべえ丸」で、長さ12b、帆柱8bの大きさ。参加者は、当時川面を行き交った小繰舟の姿に思いをはせながら、関係者から話を聞いた。大慈清水お休み処では舟運時代の船橋を再現したCGの上映、盛岡弁による昔語りなども行われ、一日かけて盛岡の川や歴史に触れた。

  初めてボートで北上川を下ったという市内の吉田幸市さん(68)は「川岸のつくりなど、道路を歩いていては見えない新しい発見があった。急な流れはなかったが、川の流れが気持ちよかった」と満喫。盛岡ふるさとガイドをしていることもあり「盛岡の舟運の歴史はガイドを始めてから知るようになった。鉈屋町周辺もガイドのコースになっているので、自分の体験も交えて今度は説明したい」と話した。

  北上川に舟っこを運航する盛岡の会は、舟の運航を復活させ、観光振興に結びつけようと今年2月に設立された。今回は設立以来初めてのイベントで、今後も川に親しむイベントの開催を企画していく予定。

  同会の村井軍一会長は「私たちの頃、北上川は赤い川で近付くこともできないと思っていた。しかし、国をはじめ、先人の知恵で素晴らしい川となった。400年前、先人はこの川を利用してまちづくりをした。これから川を利用してまちづくりをするのが、われわれの仕事。川をもっと身近なものにするためには、みんなで活用していくことが必要となる。川に対するそれぞれの思いを組み合わせてまちづくりをすることで、さらに新しい盛岡をつくっていきたい」と話した。


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