盛岡タイムス Web News   2017年  9月  30日 (土)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 相原礼以奈 変な大人として関わる


 夏の高校野球の試合を応援席で取材していたとき、応援に来ていた卒業生の女の子に声を掛けられた。「その仕事って、どうしたら就けるんですか?」。応援席のフェンス際に座って写真を撮りながら記録をつける報道の人は、確かに観戦する人にも気になる存在かもしれない。しかし、直接質問されたのは初めて。慌てて下手な説明をしながら、その場で見ず知らずの記者に声を掛けられる彼女の方が、すでに記者っぽいなと尊敬した。

  8月には小学生のサッカー大会に取材でお邪魔した。試合に勝ったチームにコメントをもらいに行ったとき、選手たちは「俺、インタビュー初めて!」と好反応。地元紙の記者として、子どもたちが初めて経験することの一端になっていたらうれしい。

  私自身は大学時代の就職活動の際に初めて、社会人と接する機会が増えた。気後れしつつも社会の一部分を見聞きし、自分の世界を広げる面白さを感じた時期。私も取材を通した若い人たちとの関わりで、わずかでも新鮮な経験を生み出せていたら光栄と思う。

  9月には滝沢市出身の大学生歌人、武田穂佳さんにインタビューした。「高校のころのように楽しく短歌をやりたいけれど、無理かもしれない」という思いなど、素直な気持ちを語ってくれた。新人賞受賞から一年がたち、今の思いを聞かせてもらう意味も大きかったのではと感じる。

  取材で多くの人と出会って話が聞けるおかげで、私は幸い今も自分の世界を広げることができる。出会いが人を作ると、改めて実感する。立派な社会人ではないけれど、若い人と関わる変な大人であるという自覚を持ち、今後とも日々まい進していきたい。

 


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