盛岡タイムス Web News   2017年 11月  6日 (月)

       

■  JR山田線 脱線事故から再出発 全線直通の運行再開 盛岡駅でもセレモニー


     
  出発を前に、ホームに入るJR山田線の車両を出迎える関係者や利用者  
  出発を前に、ホームに入るJR山田線の車両を出迎える関係者や利用者
 

 土砂崩れによる列車脱線事故で、2015年12月11日から運休していたJR山田線盛岡―宮古間で5日、列車の運行が再開した。JR盛岡駅で運行再開セレモニー「おかえりなさい山田線」(みやこ夢レール創造事業実行委員会、県、盛岡市、宮古市主催)が行われ、利用者や関係者が1年11カ月ぶりの再開を喜んだ。5日以降は運休前と同じく、盛岡―宮古間を1日4往復する通常ダイヤとなる。

  盛岡駅のJR山田線のホームは、再開後、初めて盛岡―宮古間を結ぶ午前11時2分盛岡発の列車の到着前から心待ちにしていた人たちでにぎわった。列車が到着すると、写真を撮る鉄道ファン姿も見られた。配布された記念品の「銀河のしずく」パック米などを手に、盛岡駅からは約140人が列車に乗り込んだ。

  千葉県から来た出水太さん(47)は、秘境駅号で大志田駅を訪れるなど山田線に楽しい思い出を持つ。「再開するという貼り紙が出たときから、ぜひ乗りたいと思っていた。鉄道は一度廃線となると戻せなくなるので、再開されるのはうれしい。なくすのは簡単だが、みんなで力を合わせて維持していくために少しでも貢献できれば」と再開を喜んだ。

  盛岡│上米内間の2往復増便に向けて活動してきたJR山田線ファンクラブの豊村徹也会長も列車に乗り込んだ。「ようやく復旧した。松草の事故で上米内から不通になり、影響を受けて2往復増便のための目標達成までは行かなかった。社会実験は終わり、活動も休止したが、再開を契機に活動を再開し、また増設を働き掛けていきたい」と話した。

  ホームで行われたセレモニーで、宮野孝志盛岡広域振興局長は「本日の運行再開は感慨ひとしお。沿線住民の生活の足はもちろん、観光振興、文化の交流、災害時の緊急物資を運ぶ非常に重要な路線。県としても今後も利用促進に尽力したい」と意気込んだ。

  谷藤裕明盛岡市長は「待ちに待った運行再開。山田線は地域住民の不可欠な生活の足で、内陸と沿岸を結ぶ鉄道路線として、地域・観光振興の役割を果たしている。運行再開を機に、関係団体と連携を強化し引き続き利用促進に努めたい」と再開を歓迎した。

  鈴木貴詞宮古市副市長は山本正徳市長のあいさつを代読。「宮古│室蘭間のフェリー就航、三陸沿岸道路や盛岡宮古横断道路の整備で、さらなる交流人口の拡大が期待される。持続可能な公共交通体系を構築するため、JR山田線を地域の財産としてさらに利用促進を進めたい」と話した。

  JR東日本の千葉利博盛岡駅長は「皆さん大変お待たせした。ようやく山田線宮古│盛岡がつながった。鉄道事業に携わる者にとって、感謝と期待に胸が膨らむ日となった。沿線の皆さんの期待に応えるためにも安全安定輸送に全力を注ぎたい」と誓った。

  同日は、宮古駅でも運行再開セレモニーが行われた。同クラブによる山岸駅での歓迎、川井、区界地区住民による横断幕と手旗による歓迎、宮古駅前広場でのみやこ夢レールフェスタ開催なども実施された。

  運転再開後は、旅行雑誌などを活用した沿線地域における観光・魅力などの情報発信、JR山田線の利用と接続した三陸鉄道による防災を学ぶツアー号の運行、繁忙期やイベントなどに合わせた臨時列車の運行などが予定される。


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