盛岡タイムス Web News   2017年 11月  8日 (水)

       

■  オークフィールド八幡平 海越えネットで話の輪 ヘルテのITシステム導入 老若で日タイ交流


     
   インターネットを介したシステムで、タイの大学生との会話を楽しむ八幡平市の高齢者  
  インターネットを介したシステムで、タイの大学生との会話を楽しむ八幡平市の高齢者  

 八幡平市松尾寄木のサービス付き高齢者住宅オークフィールド八幡平は、インターネットを介したテレビ電話で高齢者とタイの大学生を結び、高齢者に日本語の先生になってもらうシステムを導入した。千葉県柏市のITサービス企業Helte(ヘルテ、後藤学社長)が高齢者施設向けに開発した仕組みで導入は東北初。新興国の人材教育を支援しながら、高齢者の生きがい創出を目指す。

  「おいしいもののお薦めは何ですか」「岩手はおそばがとてもおいしいですよ。ぜひ遊びに来てください」。

  オークフィールド八幡平で6日、行われた試験運用には入居者や近くに住むシニア世代4人が参加。タイのアサンプション大学で日本語を学ぶ学生4人とインターネットの画像を見ながら会話を楽しんだ。横浜市から八幡平市に移住して10年という多田章子さん(75)は「海外の若い方と話せて楽しい。シニアは新しいことを受け入れるのが大変だけど、日常に埋没せず挑戦していく姿勢が大事」とほほ笑んだ。

  ヘルテは20代の若者が中心になり昨年、起業。このシステムでは現在、日本語学習熱の高いタイの4大学と提携している。インターネットを介したテレビ電話で、日本の高齢者と海外の学生が日常的に会話できる環境を提供。日本国内でこれまで8施設が加入した。

  海外の学生は日本語の習熟度が比較的高い人を対象にしており、日本の高齢者は日本語で気軽に会話を楽しむだけでいい。若い世代との交流を通して海外の暮らし・文化に触れる機会になる。海外の学生にとっても、人生経験豊富で礼儀をわきまえた日本の高齢者との会話は、語学力のスキルアップだけでなく、大きな学びにつながるという。

  ヘルテ国内営業・マーケティング担当の大西ジュニオさん(26)は「高齢者にとって新たな生きがいになる。交流を通して地域の観光情報などを海外に発信していく機会にもなる」と力を込めた。

  日本側のシステム利用料は、高齢者施設が負担。月額2万円、使い放題で8人まで利用登録できる。オークフィールド八幡平は居住者だけでなく、近隣の別荘などに暮らすシニア世代にも声掛けし、日常的に利用できる体制を目指す。

  同施設を運営するアーベイン・ケア・クリエイティブオークフィールド八幡平の山下直基代表取締役は「高齢者の出番や役割を創出していくことが生きがいにつながるが、この部分が、なかなか難しかった。高齢者の活躍の場が広がるきっかけになれば」と期待した。
(馬場恵)


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします