盛岡タイムス Web News   2017年 11月  12日 (日)

       

■  雫石と宮沢賢治を語る会 訪ね歩いて銀河の道 イーハトーブセンター功労賞受賞 町ゆかりの詩人を顕彰


     
   宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞の副賞のオブジェと賞状を持つ小川浩彦会長  
   宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞の副賞のオブジェと賞状を持つ小川浩彦会長
 

 雫石と宮澤賢治を語る会(小川浩彦会長、会員24人)は第2回宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞を受賞した。9月22日に花巻市で開かれた宮沢賢治学会第28回定期大会で表彰式が行われた。賢治は生前、詩集と童話集を1冊ずつ刊行し、そのいずれにも雫石が登場する。賢治が見た雫石の風景や地域の暮らしを自らの目で確かめ町民に伝えてきた雫石と宮澤賢治を語る会。受賞を祝う会が11日、雫石町上曽根田の町中央公民館で開かれ、関係者らが会の歩みを振り返るとともに受賞を喜んだ。

  同賞は、賢治生誕120年の2016年度に同学会が創設。全国の会員から推薦のあった賢治に関する学習活動や実績顕彰活動を行っている団体・個人のうち、特に賢治の実績紹介や精神の普及などに功労のあったものを選考して表彰している。雫石と宮澤賢治を語る会は、多年にわたり賢治作品の鑑賞や追体験を試み、小中学生や町民を対象とする普及活動を行っている功績が評価されての受賞となった。

  同会は、3年後に迫った秋田新幹線開業を前に町の新たな魅力作りの一つとして賢治を取り上げようと1994年6月に発足。町における賢治の文学的足跡をたどり、賢治の心の遺産に学び、町民の文化の向上に資することを目的に各種活動に取り組んでいる。

  主な活動としては、毎月開催する月例会での賢治の作品や評論の輪読による鑑賞の他、発足以来毎年開催している町内小中学生を対象にした賢治作品読書感想文コンクール、賢治が盛岡市の夕顔瀬橋付近から級友と夜通しかけて歩いた雫石町の春木場まで約20`の道のりを追体験する秋田街道青春夜行などを実施する。

  祝う会で、小川会長は「中学時代から花巻農学校教師を辞める30歳までの間、賢治は小岩井農場をはじめ、岩手山、御明神の農場など頻繁に雫石を訪れている。私たちは賢治の作品のおかげで、自分たちには思いもおよばなかった自然の美しさ、恐ろしさ、人を含めた動植物の善良さ、残酷さ、そして宇宙が眼前に存在している不思議さなどを思い知らされた。今、賢治作品は世界中で読まれる。今後、賢治がイーハトーブと呼んだ岩手に世界各地からその足跡を求める人々が訪れ、私たちがそれを温かく迎える時代が来ると思っている」と話した。

  同日は、チェリストの三浦祥子さんが賢治ともゆかりの深いチェロの演奏を披露した。三浦さんは、花巻市の宮沢賢治記念館に展示されている賢治のチェロは、穴の空いたチェロを使用していた親友の藤原嘉藤治へ渡したものであるとのエピソードも紹介。賢治作詞作曲の星めぐりの歌などを演奏し、会の受賞を祝った。


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