盛岡タイムス Web News   2017年 11月  30日 (木)

       

■  北朝鮮ミサイル発射 またも暴挙に走る緊張 盛岡市が桜城小で 県内小学校で初の避難訓練


     
  弾道ミサイル飛来の放送を受け、窓から離れて机の下に避難する児童  
  弾道ミサイル飛来の放送を受け、窓から離れて机の下に避難する児童
 

 北朝鮮は29日未明、弾道ミサイルを発射し、青森県西方の日本海に落下した。ミサイルの脅威が身近に迫る中、弾道ミサイル飛来を想定した避難訓練(盛岡市主催)が同日、市立桜城小(外山敏校長、児童382人)で行われた。市内では9月に高松4丁目町内会、今月22日に桜城地区の自主防災隊で訓練が実施されているが、学校施設での自治体主催の訓練は県内初。児童や教職員は、ミサイル落下の際に被害を軽減できるよう、適切な避難行動の方法を確認した。

  今回は、市街地で近くに高い建物があることから同校が実施場所に選定された。訓練は、学校の昼休み時間に弾道ミサイルが発射され、5分から7分の間で避難を完了することを想定して実施。同校の全校児童、教職員に加え、訓練の評価を行う盛岡地区広域消防組合、市総務部危機管理防災課の職員ら約440人が参加した。

  午後1時40分に学校側がミサイル飛来の情報を把握し、校内放送で「ただいまミサイルが発射された模様。建物内に避難して安全を確保してください」と一斉放送が流れた。校庭にいた児童は校舎内に入り、体育館内の児童はステージ上や控え室の半地下通路に避難、教室内の児童は窓やカーテン、扉を閉め、窓から離れるように教室の中央へ寄せた机の下に身を隠した。

  最初の放送から約5分後に「先ほどのミサイルは東北地方から太平洋に通過した模様」との放送が流れ、けがをした人や具合の悪い人がいないかを確認して児童の訓練が終了した。ミサイルを想定した訓練は初めてだったが、実際にミサイルが発射された当日の訓練ということもあり、避難の際に私語をする児童もおらず真剣な表情で速やかに行動した。

  訓練後、児童からは「ミサイルが来るかもしれないと思いつらい気持ちになった。机の下に潜っているときは、怖くて、ドキドキして苦しかった」(柏木希風さん・1年)、「いざというときの大事な行動が分かって良かった」(大井瑠菜さん・1年)、「今は学校に逃げるための訓練だったが、もし同じようなことがあり、違う場所にいたらということを考えられるようにしたい。実際に同じようなことがあった場合、慌てず、きょうのことを思い出して行動できるようにしたい」(鈴木茉央さん・6年)などの感想が出た。

  外山校長は「かつて私たちが経験したことがない訓練に併せ、今朝の突然のミサイル発射ということもあり、子どもたちも教職員も非常に緊張感を持って臨むことができた。学校の一番の役目は子どもたちの命を守ること。一人だけの時でも考え、判断し、行動できる子どもをしっかりと育てていかなければ。いつ何が起きるか分からない時代だからこそ、マニュアルの整備だけでなく、想定外の事態にも対応できる力を学校として身に付けていきたい」と話した。

  訓練の講評で、市の吉田尚邦危機管理統括監は「火災とは異なる点も多く、一人ひとりが身を守る行動について訓練し、安全に避難できたことは非常に有意義だった。非常に短い中で状況判断をしなければならず、普段の訓練が大切。建物内に避難することでかなり被害が軽減されるといわれる。今回の訓練で、短い時間で自分の身を守るために何ができるか学んだことは大きな経験になったことと思う」と振り返った。


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