盛岡タイムス Web News   2018年  1月  21日 (日)

       

■ 英語 教科化 新学習指導要領で新年度から 小学生に国際性養う 2年の移行期間経て実施 達成感と前向きさ誘発へ

     
  ALT(外国語指導助手)と外国語活動に取り組む日詰小の6年生(2017年11月8日の「これからの外国語教育を考える会in紫波」で行われた公開授業)  
   ALT(外国語指導助手)と外国語活動に取り組む日詰小の6年生(2017年11月8日の「これからの外国語教育を考える会in紫波」で行われた公開授業)
 


  新学習指導要領により、2020年度から小学校で外国語(英語)が教科化され、3、4年生で外国語活動、5、6年生で教科としての外国語が導入される。18年度からの2年間は移行期間に定められ、3、4年生で年15コマ(1コマは45分)、5、6年生で年50コマを下限とした外国語活動が実施される。グローバル化が進む中、外国語の教科化によりどのような変化が起こるのか。現場での対応なども交え、紹介する。(佐々木貴大)

 小学校における外国語活動として12年度から17年度まで、5、6年生を対象に年35コマ(週1コマ)の「外国語活動」が実施されてきた。20年度以降は外国語活動の対象が3、4年生となる。5、6年生は年70コマ(週2コマ)の「外国語」の中で、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4項目を学習。▽国語と英語の音声の違いや特徴▽アルファベット文字や単語などの認識−などの知識、理解を深める。

  県教委では教科化に向け、15、16年度は外国語活動に関する研修を充実させることで、教職員の指導力向上に努めてきた。17、18年度は各学校から教職員を招く「中核教員研修」を実施し、態勢を一層整える。各学校への情報提供や、指導内容などが公表されてからは保護者へ向け「どのような授業を行うのか」などの周知も行う方針。学校調整課の佐々木淳一主任指導主事は「地域や学習環境などに応じ、子どもたちや教職員に負担のないよう教科化への取り組みを進める。情報を正しく、素早く提供することで、支援する体制を整えたい」と意気込んだ。

  教科化に先駆け、紫波町では14年度から17年度までの4カ年にわたり、文部科学省の「外国語教育強化地域拠点事業」の委託を受け、研究実践に取り組んできた。日詰小、赤石小、古館小、紫波一中、紫波総合高を拠点に、小学5年から高校3年までの8年間を見通した学習到達目標を設定。朝活動の時間を利用し1回15分程度のモジュール学習を導入するなど、カリキュラムに工夫を重ね、児童生徒の英語によるコミュニケーションの関心、意欲とともに英語運用能力の向上を目指した。

  中心となって取り組んだ古館小の日向速人教諭は教科化に伴う対応について「算数や国語のように点数をつけるのではなく、児童が達成感を味わう場面を作ることが必要。現場でも構えることなく、前向きに取り組みたい」と述べる。教科としての導入については「小学校では、まずは英語に対するプラスのイメージを持ってもらうことが重要。英語に限らず、コミュニケーション力が向上するのは子どもたちにとっていいこと」と話した。

  外部からの協力体制の構築も進んでいる。盛岡市で活動する小学校外国語活動サポートグループ「サンシャイン(三浦聡美代表)」では、▽主に県内の小学校での英語指導、支援講師派遣▽授業計画の提案と実践▽学級担任と外国人講師との橋渡し│などに取り組んでいる。17年度も盛岡市や雫石町の小学校に講師を派遣している。三浦代表は小学校から英語に触れるメリットについて「数知れずある。言語学、取得的にも早い段階であれば無理なく勉強できる」と話す。「英語教育はアジアの中で日本が一番遅れている。方針を固め、きちんと進めてほしい。その中で必要であれば私たちサンシャインのような地域の専科教員が活用されれば」と期待した。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします