盛岡タイムス Web News   2018年  2月  6日 (火)

       

■  2018年度軒当初予算案 一般会計は9533億円 台風含め復旧復興に重点 震災後では最小規模の編成 基礎的財政収支は8年黒字に


 県は5日、2018年度一般会計当初予算案の概要を公表した。総額は約9533億円で2年連続の1兆円割れ、東日本大震災津波発災以降の編成で最小規模を更新。震災や台風10号災害からの復旧復興を最優先する中、震災対応分は復旧復興が進み、3年連続で規模が縮小。他に県版地方創生「ふるさと振興」の推進も掲げ、全体で1468事業、うち新規約210事業(一部新規含む)が盛り込まれた。新設される国民健康保険特別会計など14特別・事業会計を含む当初予算案は15日招集の県議会2月定例会に提出される。

  ■概要

  一般会計は「県民の明日(あす)への一歩と共に歩む予算」と命名された。県によると、総額は17年度当初比264億円、2・7%の減。内訳は震災分が約2849億円で同比194億円、6・4%の減、通常分が約6684億円で70億円、1・0%の減。

  編成では▽第3期復興実施計画に基づく復興と台風10号災害からの復旧復興の最優先▽ふるさと振興総合戦略の取り組み展開、着実な推進▽ラグビーW杯や東京2020五輪・パラリンピックを見据え、スポーツを通じた交流人口拡大▽国保特会新設で、市町村や関係団体等と連携して安定的な財政運営、広域的・効率的運営―などが重視された。

  台風10号分は国の17年度補正も含め約172億円を計上。ふるさと振興分は、約380事業約1640億円が見込まれる。

  中期財政見通しや公債費負担適正化計画を踏まえた財政健全化にも配慮。県債残高は18年度末見込み額が約1兆2800億円と推計される。県債発行額約755億円に対し、元金償還は約987億円で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)は約232億円と、8年連続の黒字見込み。

  ■歳入

  地方交付税約2903億円、国庫支出金約1693億円、県税約1326億円、諸収入約1504億円、県債約755億円の順に多かった。

  震災分は復旧復興事業が進み、国庫支出金や基金繰入金等の財源が減少。通常分は県税が17年度とほぼ同額。地方交付税は国の地方財政対策等を基に推計した結果、57億円減。

  県債については17年度当初比1・7%の増。臨時財政対策債が減った一方、台風10号災害対応で河川改修事業など普通建設事業費が増え、14億円増加した。

  ■歳出

  性質別に見ると、通常分では公債費が17年度当初比約103億円減り、義務的経費は98億円減少した。普通建設事業費は台風10号災害対応の河川改修事業の増加等で64億円の増。補助費等は1684億円で国保基盤安定負担金の減により41億円減。一方、国保特会繰出金の増加などでその他の経費は52億円増えた。

  主要3基金のうち財政調整基金と県債管理基金から計146億円(17年度当初比43億円減)が取り崩され、18年度末の3基金残高は228億円と見込まれる。残高は16年度末454億円、17年度末見込み374億円と年々減っている。

  震災分は災害復旧事業費が27億円、道路や災害公営住宅等の普通建設事業費が106億円それぞれ減った。

  個別の事業では、国際リニアコライダー関係がプロジェクト研究調査事業費に1億500万円と17年度当初比33・9%の増。ラグビーW杯開催準備費として6500万円が手当てされる。

  他に▽スポーツクライミングの国内初複合大会の盛岡市開催、国際大会誘致1600万円▽東北絆まつり2018盛岡開催費補助5千万円▽三陸鉄道経営移管交付金20億円▽公共関与型産廃最終処分場整備11億4千万円▽休廃止鉱山鉱害防止事業費7億円│なども盛り込まれた。

   ◇  ◇

  達増知事は5日の会見で次期総合計画で重視する幸福に触れ「非経済的価値を高めるスポーツ・文化にも積極的に予算を確保し、県民一人ひとりの生きがい・やりがいを、県全体でもあふれるよう編成した」、「県民の仕事や生活、学びなどあらゆる面に目を向ける姿勢を維持し、切り捨てではなく、弱い部分にもきちんと手当てをしつつ、強みを伸ばし、リスクをチャンスに変える発想」などと狙いを説明した。


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