盛岡タイムス Web News   2018年  2月  7日 (水)

       

■  盛岡市 貸付の合理性など8件指摘 包括外部監査報告書提出 市立病院で


     
  包括外部監査の結果報告書を谷藤裕明市長に手渡す菅博雄監査人(右)  
  包括外部監査の結果報告書を谷藤裕明市長に手渡す菅博雄監査人(右)
 

 盛岡市の2017年度包括外部監査の結果報告書が6日、監査人から谷藤裕明市長、天沼久純議長に提出された。今回の調査対象は、病院事業に係る財務事務の執行および管理の状況。対象のうち、合規性、経済性、効率性、有効性の観点から是正改善を要する「指摘」が8項目、組織および運営の合理化のため検討が望まれる「意見」が18項目だった。監査人は菅博雄公認会計士。市では40日以内に措置計画をまとめ、市議会への公表を予定する。

  指摘事項の「合理性を欠いた貸付条件」は、一般会計から病院事業会計に対する貸し付けが1996年度以降、20年間にわたり無利息かつ返済期日未設定の条件となっていることを、適正な利息を払うことを定めた地方公営企業法の規定に反していると指摘した。経営改善に向けた一定期間の例外的措置としての金融支援は考えられるものの、長期の貸付条件の継続が容認されるとまでいえるかは疑問とした。

  「倫理規定に基づく届け出もれ」は、特定の製薬メーカー1社の情報開示で15年に職員へ講師謝礼が支払われていたケースが7件あり、うち6件が倫理規程に基づく事前届け出がなされておらず、規程に反していると指摘。盛岡市市立病院企業職員倫理規程では職員は利害関係者との間で、講演、出版物への寄稿などに伴い、報酬または謝礼を受けてはならないとされており、公正な職務の執行を損なわないと社会通念上認められるものである場合、事前届け出のあったものは規程を適用しないとしている。

  この他、指摘事項では「基準内繰り入れの過大積算」、中央監視およびボイラー運転業務委託に係る「合理的理由を欠いた随意契約(年間契約業務)」、電力調達に係る「合理的理由を欠いた随意契約」、「長期前受金の会計処理誤り」、16年度末において退職給付引当金の計上不足額6761万8千円が生じている「退職給付引当金の会計処理誤り」、「貸倒引当金の計上不足」が指摘された。

  意見事項では、敷地内の未利用地活用の公募型プロポーザル方式の借地事業者選定について「契約交渉手続きの不備」を問題提起。覚書締結に向けた協議が長引いた原因は借地予定事業者の契約履行能力に係る問題を示唆するものと認められるが、病院が協議継続が適切と判断した理由が明らかでないとした。

  谷藤裕明市長は「市立病院は07年度から地方公営企業法の全部適用になり、3次にわたる経営改善計画を策定し、地域に密着した医療の提供に向け経営改善に取り組んできた。指摘の通り、まだまだ課題もあるが、今後も少子高齢化など社会情勢の変化や多様化する市民ニーズに対応しながら、信頼され、優れた医療の病院として頑張っていけるよう、報告書を基に改善の取り組みを進めたい」と話した。
 


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