盛岡タイムス Web News   2018年   4月  23日 (月)

       

■  新団員は学生 矢巾町消防団に初 ボランティアや研究で防災や復興 県立大大学院1年の川原直也さん(22)高田


     
  矢巾町消防団で初の学生団員となった川原直也さん  
  矢巾町消防団で初の学生団員となった川原直也さん
 

 矢巾町消防団(藤原由巳団長)に、県立大大学院総合政策研究科1年の川原直也さん(22)=同町高田=が入団した。同町消防団として初めての学生団員。川原さんは県立大総合政策学部に入学後、県内外の災害ボランティアに携わり、研究室や卒業論文では事前復興や地域防災に関する調査、研究に取り組んだ。川原さんは「消防団に若い人が少ないという話は聞いていた一方で、自分にとっては他人事だった。従来の消防団活動に取り組みながら、若い人たちが地域の消防、防災に関われる機会を作っていきたい」と意気込む。(山下浩平)

  川原さんは2月、花巻市で行われた県主催の防災関連のシンポジウムで、同大での取り組みを発表。その会場に藤原団長も出席しており、話をする中で「大学で防災について取り組んでいる一方で、地元では何もしていなかった」という思いに到り、入団を決意した。

  学部ごとの各種活動を含め、震災復興や災害ボランティアに対する取り組みが活発な同大。川原さんも入学後、2015年の関東・東北豪雨や16年の熊本地震、岩泉町の水害などのボランティア活動に参加した。また、同大の学生がボランティア活動の一つとして、災害時の炊き出しをイメージしながら、訓練を兼ねて地域住民との交流を持つ「ドナベ(土鍋)ネット」などの活動にも従事した。

  「大学に入る前は、ほとんど関心はなかった分野」と話す。町立矢巾北中を卒業後、水沢高に進学。一貫して卓球に打ち込んだ。同大に入学後、当時4年生で、同高卓球部出身の先輩に誘われ、同大「地域創造学習プログラム」のフィールドワークに参加。東日本大震災津波の沿岸被災地へ初めて訪問した。現地の漁師や旅館の女将の話を聞く中で災害や防災、減災へ関心を深めていったという。

  入団は3月1日付。川原さんは「地域の人と話す機会を持つことで、住民が求めていることが分かる。いろんな世代が入りやすい場を作り、ハードルを下げて、防災や消防に関われるようなことに取り組みたい。新しいことにすぐ取り組むのは難しいが、少しずつ協力、共感してくれる人を増やしていけたら」と今後の活動へ力を込めた。

  同町消防団は2月1日現在、314人(うち機能別団員45人)。年代別では20代が約40人(18、19歳含む)。30、40代が計約180人で大半を占め、50代以上が約90人。

  藤原団長は「新規団員の獲得が難しい状況。また、学生については、そもそも消防団への入団が想定されていない部分もある。この学生団員の入団を機に、若者の入団の促進へ輪を広げていきたい」と期待を込めた。


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