盛岡タイムス Web News   2018年   8月  8日 (水)

       

■  八幡平市 農家の牛を集団管理 繁殖・育成センターを整備 肉用450頭・乳用400頭


 八幡平市は同市平笠地内の上坊牧野内に、市内の畜産農家から牛を預かり集団管理する共同施設「八幡平市繁殖・育成センター」の整備を計画していることが7日、分かった。預けられる牛は、肉用牛450頭(親牛300頭、子牛150頭)と乳用牛400頭の計850頭の規模。完成すれば市内で初めての施設となる。市は2021年度に施設の稼働開始を目指しており、農家の設備投資と労力の軽減、市内の牛の増頭や担い手育成の支援強化につながるものと期待される。

  7日の市議会議員全員協議会で説明された。市が施設を整備し、新岩手農協(JA新いわて)が運営する。JA新いわては、16年4月までに市内の農家を対象にアンケート調査をしていた。その結果を踏まえた計画の概要が7月末日にまとまり、議会に説明された。

  敷地面積は上坊牧野南側の岩手山麓デイリーサポート近くの約4fを予定。牛舎や管理棟など平屋の建物10棟以上の整備を計画している。18年度内に水質・地質調査と設計を行うため、9月の市議会定例会に水源・地質調査や畜舎設計費用などを計上した一般会計補正予算を提出する予定だ。

  利用モデルは、預かった牛を夏季は公共牧野で放牧し、閉牧期間中は施設での飼養管理を想定している。

  市によると、肉用牛は農家の意向で3パターンが想定される。親牛を周年で預け、子牛を農家で育てて市場に出荷するパターンと子牛の出荷も施設に任せるパターンの他、分娩(ぶんべん)2カ月前に親牛を農家に返し、子牛を農家で育てて市場に送り、親牛を再び施設に預けるパターンを考えている。

  乳用牛は生まれて1週間程度の雌の子牛を預かり、生後13カ月まで飼養。16カ月までをめどに人工授精し、分娩2カ月前に農家に戻す。効率の良い農家での一括搾乳を行うため、搾乳可能となった牛は施設に戻さない。生まれた子牛は、雌の場合は施設に預けることを考えている。

  市によると、市内の肥育農家約40人が利用の意向を示している。繁殖のノウハウがない肥育農家は親牛を預けることで、自分で牛を増やすことが期待できる。繁殖農家は労力の低減が図られる。

  市は19年度から、造成工事と草地造成・整備の実施設計を予定。21年度に施設の稼働を開始し、草地造成は22年度に完了を予定している。

  田村正彦市長は議会に対し「だいぶ前から農協と協議している。市としてはハード面の整備を行い、運営は農協が行うこととしている」と述べ、理解を求めた。


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