盛岡タイムス Web News   2018年   8月  17日 (金)

       

■  防災士の資格目指す 全員取得なら全国初に 県議会 10月に研修を受講へ


     
   10月の研修に備えた勉強会で、齋藤徳美教授(右)の講演を聞く消防防災議連に出席した県議たち(2日、県議会)  
   10月の研修に備えた勉強会で、齋藤徳美教授(右)の講演を聞く消防防災議連に出席した県議たち(2日、県議会)
 

 県議会(佐々木順一議長、現有46人)は10月、地域防災推進の担い手とされる防災士養成の研修に議員全員で参加する予定だ。所定の講座を修了し、試験に合格すれば防災士資格を取得でき、県議全員が合格すれば全国初の先進的な挑戦になる。県議会は昨年、大規模災害時の議会や議員の対応を想定した業務継続計画(BCP)を策定し、この中に防災士資格取得が明示されている。研修は10月22、29日に県議会を会場に予定される。

  防災士は、日本防災士機構の認証資格。自助・共助・協働を原則として、社会のさまざまな場で減災と社会の防災力向上のための活動について、十分な意識を持ち、一定の知識・技能を習得した人が認定される。

  取得までの流れは、全31講義ある防災士教本で自習をし、事前レポート学習によりレポートを提出。2日間の研修講座で13講義を受講。この間に普通救急救命講習を各自で受講して証明書の発行を受け、資格試験に挑戦できる。試験は30問で正答率7割で資格取得となる。全国では年輩者の資格取得率が高く、学生は低い。

  県議会では、消防防災議員連盟(関根敏伸会長、全議員所属)で資格取得の意向が確認され、資格取得へ準備を進めている。今月2日には議連主催の勉強会が開かれた。

  岩手大の齋藤徳美名誉教授が「改めて見直される防災士の役割」と題して講演。10月の研修で講師も務める。本県が経験した東日本大震災津波、直近の西日本豪雨を踏まえ、1町内会・1集落、1校、1企業に防災士1人を育成し、自治体職員は全員資格取得を提唱している。

  「国民の命を守るのは国の責務、県民の命を守るのは県の役割、どう施策を講じるか提言するのが県議の役割だ」と力説。県内に防災士が普及する推進力となるよう、全員の資格取得の実現へ「学んだ知識を提言してもらいたい。それができるのは県議会だけ」と激励した。

  関根会長は昨年のBCP策定で、議会運営委員長として携わった。既に防災士の資格所有者でもある。

  「地域防災に関して自主防災組織の活性化が必要で、そこに防災士がうまく関わることができる仕組みを検討したい。防災士が行政の中で役割を果たすため、議会から提言できれば形が見えやすいのではないか」と説明。県議の取得により市町村議や自治体職員が触発され、県内での普及に期待を寄せた。

  研修は50人以上の参加で、所定の研修施設以外で講座が開設できる。10月は県議の他、県庁職員や自治体議員が受講し、50人以上に達する見通し。


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