盛岡タイムス Web News   2018年   8月  23日 (木)

       

■  避難確保計画の作成率16% 法改正で義務化も 県内要配慮者施設 講習会開催などで向上を


     
  避難確保計画作成率向上のため開かれた盛岡広域振興局管内対象の講習会(22日)  
  避難確保計画作成率向上のため開かれた盛岡広域振興局管内対象の講習会(22日)
 

 県総務部総合防災室によると、県内の高齢者や幼児ら向けの要配慮者利用施設の避難確保計画作成率は4月1日現在、対象約1200施設のうち約200施設で、16・7%にとどまっている。法改正により洪水浸水想定区域内または土砂災害(特別)警戒区域内の当該施設は避難確保計画の策定とそれに基づく訓練が義務化された。県や市町村では国の掲げる2021年までに作成率100%の目標に応じ、県内で作成施設が増えるよう、講習会などを開いている。

  洪水浸水想定区域内の施設は900強、土砂災害(特別)警戒区域内の施設は200強あるという。洪水浸水と土砂災害が重複した施設はほとんどない。全国では17年3月時点で洪水浸水で8%、土砂災害で20%の作成率にとどまる。

  県はこうした実態を踏まえ、22日から県内4地区で計画未作成施設を対象に、講習会をスタートさせた。同日は盛岡市内で盛岡広域振興局管内8市町内の施設を対象に開かれた。特別養護老人ホームや保育園、医療施設関係者ら80人が参加した。

  八幡平、滝沢、岩手3市町の施設関係者は不参加だった。県以外に市町単位で説明会や講習会が開かれているためだと、総合防災室は説明している。

  22日の講習会では、県から計画作成の必要性、国交省がホームページ上に公開している作成支援の手引きなどに基づく作成方法、水害・土砂災害の各リスクに関する事例などが紹介された。盛岡地方気象台から避難行動に活用できる各種災害情報と入手方法について説明があった。

  所在市町単位の作成上の留意点に関して、市町担当者からの説明もあった。盛岡市には約60人が参加し、「災害に関する情報の入手方法は分かったが、ぜい弱な施設なので行政から各施設へ電話で情報提供する方法を検討してくれないか」との声もあった。

  市危機管理防災課によると、今年度全戸配布した防災マップ上の洪水浸水、土砂災害の区域内の要配慮者利用施設は約450施設ある。今後も区域内に新設されれば追加される。避難計画は所在市町へ提出されることになっているが、市では施設数が多いため、窓口を一本化せず所管課が受け付けている。

  このため対象施設それぞれへの電話連絡には難色を示した。

  佐々木隆総合防災室長は「作成率は現状として低く、国の目標に向け着実に作成施設数を増やすよう努めている」と説明。今後も講習会などを開く考え。


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