盛岡タイムス Web News   2018年   12月  12日 (水)

       

■  盛岡市の巴染工 老舗が和モダン新拠点 河南地区に「南大通BASE」 伝統受け継ぎ変化も


     
   和モダンの商談スペースで意気込みを語る東條誠社長  
   和モダンの商談スペースで意気込みを語る東條誠社長
 

 盛岡市の巴染工(東條誠社長、従業員32人)は、紺屋町の本社・第1工場、第2工場に続く、第3の拠点として、同市南大通1の10の24に「南大通BASE」を構えた。営業受け付け窓口を本社から移設。商談などに広く活用できる和モダンのゆったりとしたラウンジも設けた。クリエイティブでしゃれた染物店の「顔」として機能させる。

  南大通BASEは鉄筋造、4階建て、延べ床面積1650平方b。かばんメーカーの所有だった商業ビルをリニューアルし11月26日にオープンした。

  1階が荷受けスペースを併設したラウンジと会議室。格子の間仕切りや岩谷堂だんす、藍染めの大きなのれんなどで整えられた空間が来訪者を迎える。2階が縫製工場、3階が最新の昇華転写印刷機器を備えた染色工場、4階が営業やデザイン部門のオフィス。地下1階の駐車場入り口と荷受けスペースのシャッターには「町火消し」や歌舞伎の「勧進帳」と盛岡の風物を融合させた浮世絵のスプレーアートを施した。

  第3拠点の開設は、老朽化し手狭になってきた本社の一部機能移転を目指し、5年ほど前から計画。同社発祥の地である紺屋町で育まれたブランドを壊すことなく、既存工場とも連携しやすい河南地区の物件を選んだ。

     
   巴染工の「南大通BASE」。地下駐車場入り口のシャッターには勧進帳のスプレーアートも  
   巴染工の「南大通BASE」。地下駐車場入り口のシャッターには勧進帳のスプレーアートも
 


  第1工場で、職人による伝統的な染めを継承しつつ、第2工場や南大通BASEでは、最先端機器を駆使。のれん、旗、のぼり、幕、はんてん、浴衣など幅広い製品に対応する。本社と第1工場も近く、染め物の体験工房やショップを備えた場にリニューアルし、修学旅行生や観光客らにアピールしやすくする予定だ。

  同社は1908(明治41)年の創業。米沢工業専門学校(現在の山形大工学部)で化学染料を使った染め技術を学び、本県の染織講習所などで人材育成にも当たった初代・東條代助が店を構えた。

  5代目となる東條社長(48)は「生き残っていくためには伝統を受け継ぎつつ、変化していかなければいけない。現在、働いている社員はもちろん、将来、一緒に働く未来の社員が夢を見られるような場でなくては。これからの繁栄に向けたステップにしていきたい」と気を引き締める。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします