盛岡タイムス Web News   2019年  7月  12日 (金)

       

■  市民の声反映、魅力を 盛岡市協議会が意見書提出 市立図書館大規模改修


     
   市立図書館の大規模改修を巡り意見書を提出した高橋美知子会長(中央)  
   市立図書館の大規模改修を巡り意見書を提出した高橋美知子会長(中央)
 

 盛岡市図書館協議会(高橋美知子会長、委員14人)は11日、盛岡市教育委員会が示している盛岡市立図書館大規模改修計画について市に意見書を提出した。意見書は、盛岡の文化の高さを示す図書館改修を求める内容で、委員12人の意見を記載。新築や規模拡大の改修を求める意見、既存規模での改修に理解を示す意見など、さまざまだが、魅力的な図書館づくりでの方向性は一致しており、市民の声を反映させた図書館整備が市には望まれる。高橋会長、委員の神部伸也市議が盛岡市役所を訪れ、藤尾善一副市長に意見書を手渡した。

  市立図書館の大規模改修をめぐっては、3月の同協議会で、現在地の施設を約8・3億円で大規模改修(耐震補強を含む)し、蔵書数や閉架書庫などは少なくとも現在の規模を維持する整備の方向性が示された。市立図書館は、老朽化や狭あい化が課題。県公立図書館等振興指針と比較し、開架スペース面積は県の数値目標1万平方bに対して市立、都南、渋民の3館合わせて2008平方bで達成率20・1%と足りていない状況にある。

  同協議会では委員から機能の充実を求める意見などが相次ぎ、各委員の意見を同協議会でまとめ、谷藤裕明市長に意見書として提出することを決めていた。高橋会長は「委員はみんなそれぞれのビジョンを持っていて、一つにまとめることは無理だが、せめてもう少し気持ちをそろえて新しい図書館に向けて協力したかった」と経緯を説明。

  その上で「図書館は映像メディア、電子メディアに囲まれた子どもたちにとって唯一、ゆっくり書物と向き合える大切な施設。文化を代表する施設なので、図書館に気を配ってほしい。しばらく建て替えはしないだろうから、未来に誇れる図書館にしてほしい」と改めて図書館の重要性を訴えた。

  意見書では、委員から「図書館の専門家による検討を進めるとともに、図書館協議会や図書館利用者との対話を進め、図書館の建て替えで市の活性化に成功した例に学び、市民が図書館に愛着を持つ形での市民参加型で検討し、計画を立案することを要望する」「現在の図書館機能を維持するのではなく、今後は図書館の在り方や図書館の持つ可能性について意見交換する場を市として設けるなど、一人でも多くの市民の声を反映してほしい」など市民の声を図書館整備に反映すべきとの意見があった。

  「数年後、同じ問題が出て、またもや莫大(ばくだい)な費用が掛かることを考えると、この時にぜひ新築して、今の時代に合ったバリアフリー、床面積を広く取るなどの選択を希望する」「耐震改修に8億の予算を使う案が最有力視されているが、お年寄りも幼児も障害者も利用するためには、エレベーター設置だけでは十分なバリアフリー機能が果たせないのではと危惧する。少し予算が高くてもしっかりとした設計での建て替えを希望する」など、この機会に建て替えを望む意見もある。

  一方、「中学校の完全給食化のための予算措置、教室への冷房施設の導入のための予算措置など多くの課題があり、学校の全面改修が一部改修に縮小せざるを得ない状況を考えると、市立図書館が学校と同様に市の長寿命化方針に沿って耐震補強の改修にせざるを得ないことも理解できる」など、既存規模での改修に理解を示す意見も。

  意見書を受け取った藤尾副市長は「思いは全く同じ。盛岡の図書館はいろいろな人に支えられ、そうした風土が盛岡の文化そのもので、それは後世につないでいかなければ。そういったところはしっかり市長にも伝え、皆さんが納得いくような形で進めていきたい」と話した。 


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