盛岡タイムス Web News   2019年  8月  6日 (火)

       

■  活用に不安と期待の声 盛岡城跡公園芝生広場 市の公募設置管理で 懇話会で聴取


     
   盛岡城跡公園芝生広場でのパークPFIを活用した事業について意見交換した懇話会  
   盛岡城跡公園芝生広場でのパークPFIを活用した事業について意見交換した懇話会
 

 公募設置管理型制度(パークPFI)を活用して盛岡城跡公園芝生広場にショップやカフェなどが整備される事業を巡って、市民や有識者から意見を聞く機会として、盛岡城跡公園芝生広場整備事業に係る懇話会(座長・倉原宗孝県立大教授)が5日、盛岡市内で開かれた。市は11月中旬までに3回の懇話会を開催。そのつど、懇話会の意見を公表し、市民からの意見を募集する予定で、その後に事業計画を策定し、市と事業者で事業実施協定を締結する。

  当該地では、ブランド「ミナ・ペルホネン」を展開するアパレルのミナ(東京都)が直営店やカフェの建設を計画しており、周囲の景観に配慮した建築が特徴の建築家の藤森照信東京大学名誉教授が建物の建築を行う予定。市によると現時点の計画では、2020年度の供用開始を見込む。

  懇話会では、委員から「岩手、盛岡が誇る手仕事の文化を中心に置き、地域内外の多様性の下での交流を図っていくコンセプト。その手段としてショップやギャラリー、カフェを配置するということで、新しい価値をあそこで生める提案と私は判断した」「肴町商店街、バスセンターなどの地域との連携、文化の発信地としてエリアの価値が上がると思う」「有名な建築家の方が景観に配慮した建物を造る。まだ青写真がなく想像しかしていないが、今までにないような施設ができそうで、建物が建つと人も来るし、明るくなる」など期待する声が出た。

  一方で「開発する場所は、大絵巻パレードで山車を入れて観光客に見てもらう場所。要綱だけではどういう建物がどれくらいの規模でどういう場所にできるのかが全く分からない。山車の待機場所がなくなると、夜のパレードができなくなる」「都市公園としての全体の位置付けの中で芝生広場をどうしていくかの基本的な考えがないと、史跡ではないので開発が可能だからやるというのは雑な考え方」など懸念の声もあった。

  4日には藤森氏とミナの皆川明代表取締役の対談も市内で行われ、建物のイメージや前庭にビオトープとして水田を配置する構想などが披露された。詳細な計画は現時点で未定ながら、懇話会では市側からこうした情報は提供されなかった。これに対し「ヒマラヤスギの伐採、内丸地区の再開発の問題があった。やはり、市で何かをするときに情報不足がある。情報不足で反対に回ってしまう可能性がある。全ての情報は出せなくても丁寧に市民に説明を」など、市の進め方への疑念も委員から出された。

  高濱康亘都市整備部長は「案を示すとその案がいいかどうかに終始してしまうと考えた。意見をいただき、しっかりと設計や事業計画に反映したいという思いから、このような進め方をしている。指摘いただいた通り、議論の材料としてしっかりと提示することは必要なことと思っているので、次回以降、議論の材料を提供していきたい」とした。

  懇話会に出席した皆川代表取締役は「市民の皆さんや有識者の意見が総論反対ということであれば、独り善がりの事業になるので、迷惑を掛けたくないという思いを持ちながら、事業を進める最後の段階まで意見をいただき、最終的に役立てるのか、邪魔になるのかを判断したい」と話した。


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