盛岡タイムス Web News   2019年  8月  14日 (水)

       

■  開けばクラスよみがえる 盛岡市の見前南中 2001年のタイムカプセル 恩師、級友、自分と再会


     
  タイムカプセルを見つけ、喜ぶ見前南小の2001年度卒業生  
  タイムカプセルを見つけ、喜ぶ見前南小の2001年度卒業生
 

 盛岡市立見前南小の2001年度卒業生が12日、同市西見前の同校校庭に集まり、卒業時に埋めたタイムカプセルを掘り起こした。カプセルに保管されていた過去の自分からの手紙を受け取って当時を思い返しながら、久しぶりに会う級友や担任との再会を喜んだ。

  同学年は2クラスに児童約60人が在籍。卒業を記念し、タイムカプセルを校庭に埋めていた。

  卒業生の一人、奥村未華さん(29)=神奈川県在住=が今年7月、同級生との会話からタイムカプセルの存在を思い出した。その後同級生に話を聞いたが、誰も「何を入れたか」「いつ掘り起こすか」を正確に覚えていなかったため、「みんなが30歳になり、令和元年でもある今年に開けよう」と決定。同級生や恩師に連絡を取り、学校の許可を得て、帰省で集まるお盆休みに発掘作業を決行した。

  発掘には同級生23人の他、当時の担任や校長、教職員、家族も参加。校庭の隅に立てられた「平成13年度卒業記念タイムカプセル埋蔵」という看板の周辺を、人力で掘り返した。穴が掘り進むとともに「確か重機で穴を掘った気がする」「深さは1b以上あったのでは」「カプセルは看板の真下ではなかった」と、次々に記憶もよみがえった。

  作業開始から約30分後、土の中からビニールに包まれた円筒形のタイムカプセルが見つかり、歓声が湧いた。中からは未来の自分に宛てた手紙や当時の写真、書道作品が出てきて、担任の手からそれぞれに手渡された。

     
   当時の担任である堀田さんからカプセルに保管された手紙を受け取る卒業生  
   当時の担任である堀田さんからカプセルに保管された手紙を受け取る卒業生
 


  過去の自分からの手紙のタイトルは「30歳の自分へ」。奥村さんの行動力が、奇跡的に過去と現在を最高のタイミングで結びつけた。

  盛岡市で歯科衛生士として働く佐藤恭平さん(30)は「陸上記録会でハードルを跳んでいるときの写真も出てきた。カプセルを見つけた時の感動は20年たっても忘れることはないだろう」と興奮気味に語った。雫石町から息子と参加した篠村志帆さん(30)は「息子も作業を手伝って、頑張って掘り出すことができた。友人と再会し、過去の自分や作品も手に入れられた。何事にも粘り強く挑戦してほしいと、過去の自分から激励された。これから、仕事や子育てを頑張りたい」と決意を新たにしていた。

  当時の学級担任で、現在は大阪府に住む堀田敏正さん(63)は、この日のために盛岡に駆け付けた。「カプセルを掘り出せたこともうれしいが、みんなが集まる機会ができたことが何よりうれしい。当時を思い出し、今後の糧にしてほしい」と教え子を見守った。

  企画者の奥村さんは「友人はみんな身長が伸びたが、中身は変わらず小学生のままだった。カプセルの中身が、当時の先生から私たちの元に届いたことが何よりよかった」と感無量な様子だった。

  当日発掘に参加できなかった同級生の写真や手紙などは、今後集まる機会に本人に手渡される。
 


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