![]() |
|
|
| ▼ 2008年 5月 15日 ―中国四川大地震― |
| 中国・四川省を震源にしたマグニチュード7・8の大地震。死傷者の数が日増しに増大している ▼長さが250キロ超に及ぶ断層が、2段階に分けてずれ動いたらしい。13年前の阪神淡路大地震を引き起こした断層の長さは約40キロというから、今回はその6倍強。破壊力は阪神の30倍になるというすさまじさだ。現場は険しい山岳地帯。道路も各所で寸断され、救助活動が妨げられている ▼新華社通信が伝えるところによると、14日未明までに四川省だけで死者は1万2012人になり9404人が生き埋め、7841人が行方不明になっているという。人口11万人のうち3万人の安否が不明になっている県など、甚大な被害状況が相次いで伝えられている ▼「学校が全壊して生徒が生き埋めになっている。助けを求める子供の声が聞こえる」という悲痛な報道もあった。食品、薬品を空中投下してくれ、との訴えもある。中国政府首脳はいち早く動いた。温家宝首相は発生数時間後には現地入りし、徹夜で陣頭に立っている ▼13日早朝には「今夜12時までに被災地への道路を通れるようにせよ」と厳命。「時間が命だ。1分1秒を争って最大の努力を尽くせ」とげきも飛ばした。生き埋めの人の生死を分ける限界は72時間とされる。その刻限はきょう15日午後2時半。今は1人でも多くの人命が救助されることを祈るばかりだ ▼北京五輪を控え中国には試練だろうが、人命を救うことに総力を上げる国には世界から共感が寄せられよう。 |
| ▼ 2008年 5月 14日 ―道路整備財源特例法改正案が成立― |
| 道路整備財源特例法改正案が12日の参院本会議で、民主、共産、社民各党などの反対多数で否決された。自民、公明など与党は13日の衆院本会議で憲法59条の規定に基づき3分の2以上の多数により再可決して成立させた。 ▼12日の参院本会議での採決結果は賛成108票、反対126票だった。民主党の比例代表で選出された大江康弘、渡辺秀央の2議員が賛成票を投じて造反し国民新党は欠席した。 ▼政府は13日午前の閣議で福田康夫首相が打ち出した道路特定財源の2009年度からの一般財源化を明記した「道路特定財源に関する基本方針」を決定している。 ▼道路特定財源は2008年度限りなのかはっきりしなくなった。一般財源化後も必要とされる道路は着実に整備されることになったのか、地方財政に影響を及ぼさないような対策が講じられるのかはっきりしないままだ。こんなことでは道路財源をめぐる混乱が今後も引き続き起きることは間違いないだろう。 ▼今国会では1月に、新テロ対策特別措置法が参院で否決された後、衆院で再可決して成立した。税制改正法案が「みなし否決」後に、衆院再可決で成立し、それに引き続いて今回の衆院再可決で今国会で3件目となった。 ▼4月の1カ月は石油値下げの実施となったが、5月1日からは原油の値上げによるとして過去最高水準にまで値上がりしている。国民本位の政治に1日も早く変革させなければならない。失政、人気取り、迷走と政治劇は続く。 |
| ▼ 2008年 5月 13日 ―北京五輪 水泳水着競争― |
| 男神ゼウスにちなむ競技大会であった古代オリンピックは、女人禁制で行われたという ▼男だけの祭典だから、選手は不正を防ぐ意味もあって全裸で臨んだといわれる。男女参加の近代オリンピックからは、想像もできないおおらかな競技が展開されたことだろう。夏の北京に向け問題になっている水泳の着衣の件も、古代の発想を思うと苦笑させられる ▼水中を泳ぐわけだから、薄い水着でも身に着けている分の抵抗は受ける。それでも全選手が統一した同じ水着を着けるなら公平だが、今はそれぞれの国の裁量になっているからややこしい。古代のように裸ならタイムも着衣より速くなろうし、何よりも公正になる ▼現実は古代風に戻れるわけはないから、着衣の薄さ、抵抗力の小ささが勝負どころになる。技術革新は進む。英国・スピード社が今年2月に縫い目のない極薄、低抵抗の魔法の水着を発売。驚異の成果を上げている。水泳では本年すでに19個の世界新が生まれているが、内18個はこの水着着用選手による ▼ところが日本選手は国内大手3社との契約がありその水着を採用できない。もう時間がない。日本水泳連盟は3社に今月中の改良を要請。難題と思われたが救世主が現れた。社員73人の山本化学工業(大阪)が、従来の水着より水の抵抗が70分の1という素材をすでに開発していたのだ ▼これを用いて3社が試作に入った。古代のおおらかさがうらやましいような着衣競争で、もう北京五輪競泳が始まっている。 |
| ▼ 2008年 5月 12日 ―メドベージェフ新大統領― |
| ロシアで7日、プーチン氏に代わってメドベージェフ新大統領が就任した。42歳の若さで新生ロシアのかじ取りをすることになる。エリツィン、プーチン氏に次いで3代目の大統領に就いたわけだが、2期8年の任期を全うしたプーチン前大統領が直ちに首相に就任されたので2頭立ての政治がなされるのだろう。 ▼新大統領のメドベージェフ氏は、母校のレニングラード大学法学部で教壇に立っていたことから、これまでのロシア指導者とは経歴が異なっている。3月の大統領選では70%強の高い支持を集めて当選したが、それも現職であったプーチン氏が後継を指名し、後押ししたことが背景にあるので、日本の政治情勢とは比較ができない。 ▼石油やガスなどの天然資源にも恵まれ、プーチン政権下で目覚ましい経済成長を遂げて国力・軍備力ともに国際的な地位も向上している。エネルギー資源を生かして経済成長率が年平均7%と堅実に発展して外貨準備高も中国、日本などに接近してきていると報じられている。 ▼トヨタ自動車などの販売戦略も中国に引き続いてロシア、ブラジル、インドなどに目が向けられるようになった。そうした強いロシアになって、かつてのソ連のように頭をもたげてきているように感じられる。日本固有の領土である「北方領土問題」などを抱え、実力者プーチン氏がにらみをきかせた新政権に日本は対処するわけだが、対する日本の政治は課題だらけだからしっかりしなければならない。 |
| ▼ 2008年 5月 11日 ―母の日 言葉のプレゼント― |
| 「バンザイの姿勢で眠りいる吾子よそうだバンザイ生まれてバンザイ」(歌集「プーさんの鼻」文藝春秋) ▼未婚ながら母となった俵万智さんの歌だ。産んでよかった、生まれてくれてありがとうという喜びがあふれている。それはすべての母が味わう感慨であろう。子も生んでくれた母に感謝すべきだが、これが難しい。勝手に生んだくせにと憎まれ口をたたいたり、不孝を重ねる子もいる▼それでも多くが母には頭が上がらない。演歌界の若様として人気の氷川きよしは、デビュー曲「箱根八里の半次郎」で歌う。「おっ母すまねぇ顔さえ出せぬ 積もる不孝は倍返し」と。やくざ稼業の息子が母を慕い孝行を誓う。その熱唱に涙して若様ファンになった母が多い ▼公演やテレビで語る自身の母恋い物語も共感を誘う。九州福岡の生まれ。高校卒業後に上京。作曲家・水森英夫の内弟子になる。旅立ちの日、母から長文の手紙をもらう。悪い人にだまされないよう、血が増えるからホウレンソウを食べるように等々、こまやかな注意があり「18年育てた母より」とあった ▼デビューまでの3年半、それを読んでは苦労に耐えたという。半次郎の「おっ母すまねぇ」に心情がダブるのだ。今春他界した詩人の松永伍一氏も、母からの手紙(360通)を宝にした人。亡母のひつぎに「私を生んでくださってありがとうございました」の一文を入れた逸話もある ▼その言葉は子供が「母の日」にささげる何よりのプレゼントでもあろう。 |
| ▼ 2008年 5月 10日 ―盛岡広域圏の首長懇談会発足― |
| 盛岡広域圏8市町村の首長懇談会が8日開かれ、盛岡広域市町村長懇談会が発足した。大方の住民が待ち望み期待をしていたことであった。「あせらず、ひるまず、あきらめず」に会合を継続してほしい。 ▼谷藤盛岡市長が議長になって議事を進めたようだが、さっそく2016年度に開催が内々定している2巡目の岩手国体のメーン会場を盛岡広域圏に誘致することで意見が一致した。 ▼首長による懇談会は今後、8部会からなる分科会を設けて有益な議論を進めることにしているようだ。企業誘致、観光振興、廃棄物処理対策、公共交通などの部会がもうけられることになっている。 ▼北東北の拠点都市を目指し、また県央としてリーダーシップを発揮するうえで、遅まきではあるがスタートを切ったことになる。岩手国体開催にあたっては設備面の計画と合わせて選手の育成なども必要で、育成強化策も始まっている。開閉会式や陸上競技の会場となるメーン会場について、県には新設の考えはなく、どう決論が出るか県央としては気になる。 ▼前回のインターハイは北上市の運動公園がメーン会場になったが、国体の開催では北東北の拠点にふさわしい公認の設備を整えて受け入れ態勢を整えていきたい。8年後になれば県営運動公園もかなり老朽化してくる。中心となる選手も今の小学校低学年から対象になろう。その計画は単なるスポーツのみではなく国体をバネにさまざまな構想を練って施策を積み重ねてほしい。 |
| ▼ 2008年 5月 9日 ―直接世界へ 一関の工場― |
| 地方の目立たないところで、優れた技術力を蓄積しているお宝のような町工場が全国各地に点在する ▼そこに着目し、国内の東京などへの売り込みでなく、世界に通用する地方発の優れものを、いきなり海外市場へ送り込もうと啓発、指導しているのが工業デザイナーの奥山清行さんだ。これまで米国はじめドイツやイタリアで自動車のデザインも手掛け、ポルシェやフェラーリのデザイナーとしても知られる ▼この人は各地方の匠(たくみ)の技に、自らのデザイン力も添えて、一体となってヒット商品開発にかかわっている。本県でも長年にわたり大手自動車メーカーから、新型車の試作などを請け負ってきた一関市のモディー社が、奥山さんの介添えで超軽量のスポーツカーを開発、脚光を浴びている ▼同車は今年3月、スイスのジュネーブで開催された第78回国際モーターショーにも出展。ボディーをカーボンファイバー(炭素繊維)とアルミだけで軽量化。総重量750キロで塗装もしない素材むき出しのデザインだ。これが大受けし1台千五百万円という価格ながら、ショー会場で20台もの受注契約が成立したという ▼同社の従業員は38人。みちのくの小規模工場の匠の技が生んだ試作車が、目の肥えた世界の買い手をうならせたわけだ。この経過は1日夜のNHKテレビ「クローズアップ現代《直接世界へ・地方発のブランド戦略》」でも紹介された ▼目立たなかった地方の工場が、世界を視野に飛躍していく姿は心強い。 |
| ▼ 2008年 5月 8日 ―胡錦濤国家主席が来日― |
| 中国の胡錦濤国家主席が6日来日し、福田康夫首相との首脳会談や天皇陛下を訪問するなど忙しい日程をこなした。江沢民前主席の来日から10年ぶりで、日本としては手放しで大歓迎をしたいところだが、チベット問題という悩ましい問題などがあるためか胡主席の顔はいまひとつ晴れていないように見受けられた。 ▼日中共同記者会見の模様をテレビで見ていたが、福田首相の発言があまり長すぎて不本意であった。もっと胡主席に発言の時間を与えてほしかった。記者会見の席上では、中国政府とダライラマとの会談の方向、冷凍ギョーザの原因追求、東シナ海でのガス田開発などの質問が出ていた。 ▼前回の江沢民主席来日の際は日本の教科書問題や首相の靖国参拝などの歴史認識に焦点がおかれていたように思っている。互恵関係を築いて将来に向かって新たな関係をつくっていこうとする胡主席の姿勢は高く評価できる。 ▼北京オリンピックは今後の中国の発展を進めていく上でもぜひとも成功させなければならないこと。開会を3カ月前にしての来日であるが、オリンピックを成功させるには日本の支援が大事なのであろう。 ▼洞爺湖サミットでは環境がテーマになるが、サミットが成功したとしても北京オリンピックでの環境が改善されるわけではない。福田首相の人気も20%を切るような低落ぶりでパッとしないが、上野動物園にパンダの雄雌2匹を共同研究目的に貸与する申し出に明るさを取り戻している。 |
| ▼ 2008年 5月 6日 ―侍言葉の流行― |
| まだ昭和だったころ、武士道に心酔してわが子に父上、母上と呼ばせていた親友夫妻がいた ▼最初に耳にしたときは戯れているのかと思ったがそうではない。そのお子さんは普通の子が「ママ」「パパ」という感覚で日常的にそう呼んでいたのだ。やや奇異に感じたことを思い出す。時代は平成も20年の今、あちらこちらで武士言葉が交わされていることに気付く ▼女子中学生が、男子の級友に用事を頼みそれが無事に済むとにっこりし、「大儀であった」とねぎらう。もちろん笑いを取る演技だが、NHKの大河ドラマ「篤姫」の影響らしい。年若い姫が、付き従う年長の供の者に掛けるせりふが、格好よく映りまねをする子が増えているのだという ▼大人でも仲の良い夫婦の間などで、侍風の会話を楽しんでいる風潮もある。(妻)「殿、こよいは一献差し上げまする」(夫)「かたじけない。そちもどうじゃ。それ、返杯をいたそう」。こんな余興ができるなら、家庭もますます円満になるだろう ▼若者同士でもメールや会話で流行している。「恐悦至極に存知奉ります」と言い、上司に注意された新入社員もいたそうだ。「手元不如意につき」(金がない)「念には及ばない」(確認するまでもない)など難解な言い回しもよく使われているという ▼言葉の変換サイト「もんじろう」も好評で、例えば「あなた」と入力すると「お主」と出る。こういう懐古趣味は愉快で憎めない。冒頭の父上、母上も先駆的だったことを知る。 |
| ▼ 2008年 5月 5日 ―奥羽越列藩同盟140年― |
| 明治元年(1868年)5月3日に、奥羽地方の25藩が宮城県白石で「奥羽列藩同盟約書」に調印した。直後に越後5藩も加わり「奥羽越列藩同盟」へと発展した。5月6日のことである。それからちょうど140年になる。南部藩も加わって東北の独立を目指した歴史と経過については改めて学ぶ必要もあろうと思う。 ▼福島県の同僚紙によると「戊辰戦争140年in七ケ宿」が宮城県で24日に開催することで準備が進められているという。脱退、敗北と東北諸藩がたどった道はそれぞれに異なるが会津の悲劇はことさらに印象的だ。 ▼当時、新政府の奥羽鎮撫総監督府参謀として派遣され、福島市に滞在していたのが長州藩士世良修造であった。奥羽越列藩同盟の目的は、会津藩と庄内藩の赦免嘆願であったが、世良修造は嘆願を受け入れず、奥州諸藩を「皆敵」と報告して強行に会津攻めを唱えた人物である。 ▼その世良修造が奥羽越列藩同盟から強い反発を買って福島市北町の金沢屋で捕縛され、料亭「客自軒」で尋問の末に阿武隈川原で惨殺されることになった。 ▼奥羽越列藩同盟結成につながる「関の密談」が行われたという宮城県七ケ宿で「戊辰戦争140年」の学ぶ会が開かれるというのは意義深いものがある。主催する町の力の入れようも伝わり、これを機会に東北の歴史である戊辰戦争についての関心が高まるだろう。史実の地へと足をのばしてみるのもいい。さらに研究の輪が広がることを期待したい。 |
| ▼ 2008年 5月 4日 ―硫化水素自殺が続発― |
| 人はどうして死に急ぐのだろう。自ら命を絶つのだからよほどの覚悟を定めるのだろうが、その決断力を生き抜く方向に切り替えられないものだろうか ▼先月5日に東京の高尾山で高校生ら2人が、別々にしかし同じ特異な方法で自殺した。洗剤などから高濃度の有毒な硫化水素を発生させ、それを吸い込んで命を絶ったのである。多くの人が異様なニュースに顔をしかめたのではなかろうか ▼情報化時代の怖さだが、この方法による自殺がその後も続発している。インターネットには自殺手引きのコーナー(自殺サイト)がある。そこに硫化水素による自殺のやり方が掲載されていたのだ。発生させた有毒ガスは死を願望するその人だけでなく、周囲を巻き込む危険性もある ▼サイトには決行の場を密封し、外面に有毒ガス発生中につき、近寄らないようにと注意書きをするよう指示までしている。この硫化水素自殺は4月だけで全国で50件を超え、発見者や家族、住民らの巻き添え被害も深刻になっている ▼本県も例外ではなく28日には、盛岡市玉山区の駐車場で同種の自殺体が発見されている。4月だけで4件目だ。非常事態といっていい。服毒自殺した芥川龍之介は生前、苦しまず、美的嫌悪を与えない自殺法を研究したと書き残している(「或旧友へ送る手記」中央公論社) ▼現代の死に急ぐ人々も、決断するまでにはサイトなどで研究をするのだろう。迷いの渦中にあるときに、だれか生へ向けて語らう友がいないものか。 |
| ▼ 2008年 5月 3日 ―福田内閣支持率急落― |
| 政府・与党は道路特定財源の暫定税率を復活させる税制関連法案を4月30日に再可決した。 ▼この日の夜8時過ぎの退勤の途次に本町通から上田を経て青山町方面に向かったところ、車の列で大渋滞となっていた。岩手大学付近の道路で交通事故でも発生したのかとしばらく我慢をしていたが遅々として進まない。そのうちソロソロと動き出したがまた止まってしまった。ガソリンスタンドでの給油待ちの車が列を成していたのであった。GWに入る前にいくらかでも安い値段のガソリンを給油しようとする市民が駆けつけていた。 ▼約1カ月間の事実上の値下げとなっていたのに、5月から再び販売価格が引き上げられた。各店によって多少の上下はあるが、税金は25円なのにいずれも30円を超えるような値上げになっている。原油価格の高騰が背景にあると分かっていても、現実に突きつけられれば、通勤や業務にかかる費用の負担が以前よりも著しく厳しくなった気がする。便乗値上げのように思う消費者もいるだろう。 ▼福田内閣の支持率は、ガソリン税の暫定税率の復活や4月1日からの後期高齢者医療制度の導入などに敏感に反応して急落した。5月1日の新聞各社の緊急世論調査によると20%程度にまで落ち込んで、民主党に完全に逆転されている。森内閣末期には一時16%近くに下がったこともあったが、それ以来のことではないか。無策で押し通してきた福田康夫首相の政治運営は一層厳しくなっている。 |
| ▼ 2008年 5月 2日 ―山口補選 民意の縮図― |
| 大きな図面をぎゅっと圧縮したのが縮図。形は小さいがそこには原型の内容がそのまま表現される ▼全体の様相を規模を小さくして端的に表す。日本全体の民意が、縮図として表われるであろうと注目されたのが、4月27日に行われた衆院山口2区補選。だから政権与党も対する野党・民主党も、この小さな選挙区に総力を投入したのだろう ▼保守王国・山口で落としてはならないと、自民党は連日、百人前後の国会議員秘書を現地に配置したという。一地方の補選でもこの時に勝てば、不評を浴びる後期高齢者医療制度も、道路特定財源の関連法案も、全国民から支持されたと胸を張れる。そんな思いが凝結した戦いであったろう ▼逆に民主党は勝つことで高齢医療も道路も、与党ではだめだということが国民の意志の縮図として示されるという立場だ。結果はご存知の通り、民主前職が自民候補におよそ2万2千票の大差で圧勝。与野党双方が冷静に今後に資するのだろうと期待したが、政府筋からは違和感を覚えるコメントも出ている ▼「国民全体の判断を山口2区の人に委ねたことはないし委ねるべき性質でもない」との町村官房長官の言葉。これでは開き直りというほかない。勝っていたら「国民全体が委ねた民意の縮図」とうそぶいたろうに。反省も謙虚さもないこの態度に国民は不信を募らせる ▼福田政権は、山口の縮図が示唆する民意も無視するかのように、再議決手法も強行。まるで破れかぶれの自滅路線に見える。 |
| ▼ 2008年 5月 1日 ―きょうから5月― |
| きょうから5月。皐月(さつき)である。ツツジが繚乱(りょうらん)する新緑の季節でもある。薫風香るとも言う。その勢いでこいのぼりが屋根の上までたなびく。 ▼1日は「八十八夜」で立春から数えて88日目に当たり、茶摘み時とされている。盛岡地方ではなじみが薄いが、新芽茶のおいしい季節がやってくるのがうれしい。農家にとってはこのころから霜の降りることはめったになくなる安心感のほうもあろう。 ▼「さつき晴れ」のそう快な青空の下で、小学校などでは運動会が行われる。きのうの昼時間、近くの仁王小学校校庭に出てみたが、垣根のヤエザクラが満開のもとで児童が徒競走を練習していた。3、4人が一列に並んで順次直線コースを全力で走っている。元気な子供たちを見て気持ちがよかった。 ▼きょうはメーデーでもある。わが国では大正9年に第1回集会が持たれ、昭和13年に中止されたが、昭和21年に復活して今日に至っていると言われている。本県の景気がいまひとつのように見受けられるなか、地場産業の活気を取り戻したいものだ。 ▼きょうから数えて100日目が北京オリンピックの開会式に当たる。2008・8・8という末広がりの「八」が並ぶ日を選んだあたりは中国の伝統であろう。鳥の巣に似たメーン会場の競技場建設も今月中には完成する見込みとなっている。聖火リレーはチベット問題などのためか世界各国で難渋を極めているようだが、本大会はぜひとも成功させてほしい。 |