2014年 4月の天窓


 2014年  4月  30日 ―消費税率アップと増収施策―
 4月は国内外ともにさまざまなことがあった。韓国の旅客船セウォル号の沈没で多数の死者・行方不明者を出した事故、ウクライナ問題などさまざまなことがあった。東京では、オバマ大統領の来日による公式行事や交通規制でてんてこ舞いであった。
▼4月25日前後には盛岡市内のサクラが満開となり、晴天にも恵まれて岩手山の残雪の雄姿ともマッチした爽やかな花見どころとなった。
▼25日夕刻から盛岡グランドホテルでの会合があり、その帰りには徒歩で北山の寺院の桜並木と龍谷寺の国の天然記念物に指定されているモリオカシダレザクラをのぞいてから会社に戻った。エドヒガンとオオシマザクラの雑種ということだが、ほどよいしだれ桜になっている。
▼26日の昼には近所の人の葬儀があり、参列後の足で高松の池を一回りしてみた。数十年ぶりに満開の高松の池の桜を見たが、広い湖面と桜がとてもよく似合い、周りの小高い山にもしだれ桜や山桜が繁茂していて奥の深い桜山を形成している。
▼4月1日から消費税が8%に上がり、そちこちで売り上げの落ち込んだ話が出ている。5月初めには4月の実績が出るのだが、2〜3%程度は前年対比で落ち込むのではないか。連休後半を前にして、新緑芽吹く5月からの増収施策を声高に叫ばなければならない。

 2014年  4月  29日 ―被災者に安住の家を速く―
 被災地によく足を運ぶ医師の鎌田實さんは「復興の当面のキーワードは『家』だ」と述べている
▼発災から3年がすぎ「食べる、着る」はほぼ充足できたろうが、住宅については今も多くが仮住まいをしている。衣食住と並び称されながら「安住の家」がままならない。確かにこれが復興の急所だろう。では実情はどうか
▼例えば沿岸で被災し内陸で仮住まいを始めた人たちもいるが、今はどのように暮らしているのか。折しも花巻市が市内居住被災者の要望に応じた支援をしようと今月、意向調査を実施した。24日にその結果を公表したが、参考になる数値が出ている
▼住宅関連項目では回答者146世帯のうち、住居が仮設とみなされる「みなし仮設」が最多で58世帯(40%)だ。内陸移住者でも仮住まいが多いことを裏付けた。これに「自宅を購入・建築」が51世帯(35%)と続く
▼堅実に安住の家確保に動き定住化の流れがあることも示され心強い。半面、仮設最多は改めて課題を見せ付けた。チェルノブイリ原発事故被災者支援も続けている鎌田医師は、事故から半年後に行政が避難中の4万人が入居できる住宅団地を造った事例も紹介している
▼形のまねでなく非常時には大胆な政治力を発揮し復興を加速せよと訴えているのだろう。国情は異なるが速さは学びたい。

 2014年  4月  28日 ―来日したオバマ大統領の土産―
 オバマ米大統領が国賓として4月23日夜から25日の午前まで来日した。初日の23日夜に安倍晋三首相が非公式に、私的な夕食会を銀座のすし店で約1時間半のもてなしをした。
▼オバマ大統領はハワイ生まれであるから、すしや日本料理には前から親しんでいたことだろう。今回は事前に打診するなどしてすし屋に決めていたものだろうと思われる。食後にオバマ大統領が「人生で一番おいしいすしだった」と述べているように、最上級のものが振る舞われたのだろう。日本酒は山口の地酒だったらしい。
▼東京・銀座の飲食店には一流の店があるのだろうが、当方は30年以上前に天然ウナギのうな重を食べに案内されたのが最初だった。日本そばでもステーキでも日本一のものが東京に送られていることを知った。
▼今回、国賓として迎えて正式のおもてなしは、首相主催の官邸での食事会と天皇、皇后両陛下主催の宮中晩餐会であったが、どのようなお料理が提供されたのだろうか。数年前にインドネシアのジャカルタを訪れたときに日本料理屋に入った。すしや茶そばなどが選択できて日本と変わりなかった。
▼今回は、24日の昼食会は官邸でもたれなかった。TPP交渉がまとまらず、共同声明を出せなかったからだろうか。土産話が食べ物だけではなかろうけれども。

 2014年  4月  27日 ―ホテル観洋の震災教訓―
 陸前高田から県境を越え南下して行くと、海沿いに南三陸ホテル観洋がある。泊まったことがあるが眼下に海が広がり晴れた日には、朝風呂から海面をキラキラさせながら昇る太陽を眺められる。3・11発災後に「あそこは大丈夫かな」と目に浮かんだ沿岸ホテルの一つだ
▼ホテル観洋は特に「海のすぐそば」との印象があり気になったが、早い段階で被害は一部だけで建物は無事だと分かる。その上に助けを請う地域の被災者らを受け入れ、食衣住を提供し子どもの学習コーナーまで設置。女将(おかみ)の阿部憲子さんを中心に避難施設の役割を担っていた
▼女将は復旧は遅く風化は早いと語り部活動も推進。自身もインタビューにも応じ各誌に手記も載せ講演にも出向く。その際、あの大地震でも館内売店の商品が棚から一つも落ちなかったと逸話も語る。創業した父が立地条件として《海を見渡せ眺望が良く高台で強い岩盤の上》にこだわったお陰だと言う
▼創業者はかつて魚の行商をしていたが、昭和35年のチリ地震津波ですべてを失う。そこから身を起こした人だから教訓を忘れない。お客さまの命を預かる以上は安全安心を第一にと、地震津波を想定し頑丈なホテルを建てていたのだ
▼ホテル観洋は全避難者が仮設へ入居するまで、およそ千人の命を支えていたという。

 2014年  4月  26日 ―全国一斉学力テスト―
 小学6年と中学3年の学力テストが22日、全国一斉に実施された。今回のテストは国語と算数・数学に限られた。本県では学校ごとの成績公開はなされない見込みだが、地域別の学力差などを把握して、その対策を講じる必要があろう。
▼本県においては過去の実績から特に数学が全国レベルよりも低位になっていることからも、その対策が叫ばれている。
▼文部科学省が2013年度の全国学力テストを詳細に分析した調査結果を3月末に公表したが、内容は「年収の高い世帯の子どもほどテストの成績が高く、低い層とは大きな開きがある」ことが分かった。特にも、応用力を問う小6算数Bでは親の年収によって正答率に開きがある。
▼やはり、塾などの校外学習に支出が見いだされている分、その効果が学力テストに現れているのだろう。年収の低い家庭の児童生徒の学力を高めるための施策が求められているのではないか。
▼本県においては、少子化の進展などによって、近年は特に小中学校の統廃合が進められている。大学入学のみならず、高校入試も含めて塾などを利用する子どもたちが急増している。個人差はある程度はやむを得ないとしても、少人数学級による学力向上策、さらには教育費や家庭の事情による学力差の生じないような対策が必要と考える。

 2014年  4月  25日 ―増長するなりすまし詐欺―
 先夜の地元町内会ではいわゆる「なりすまし詐欺」への対応が議題になった
▼数日前、町内の1人暮らしの80代女性宅に孫を装う男から「会社の大金を入れたカバンをなくしてしまった。助けて…」という電話があったからである。この女性はかくしゃくとしていて「お金貸してあげるからすぐいらっしゃい。警察も呼んでおくからね」と言うと相手は電話を切ったという
▼役員からそんな事情説明があった後、「惜しい。だまされたふりをして警察と相談し一網打尽にしてほしかった」との意見も出た。「なぜ彼らはお金持ちの家だと分かるのだろう。特殊な名簿を入手しているのだろうか。うちは低所得だから対象外だけど」という声もあった
▼被害者が大金をだまし取られた後に「詐欺かも」と気付き慌てて通報する。そんなケースが多いとの指摘もあり町内会としては、当面は少人数懇談会で最近の具体例を挙げ注意を促していくことになった。全国的にも周知徹底をしながらも根を絶てないでいる
▼悪人は増長するばかりだ。警察庁のまとめによると昨年の年間被害額は約487億円で過去最悪。今年の1〜2月も昨年同期比で35・2%も増加。3〜4月も非常事態が続く。岩手県内でも花巻で約600万円、釜石では約700万円をだまし取られる事件が起きている。

 2014年  4月  24日 ―最も華やかな時期―
 県内の各地では一年で最も華やかな時を過ごしているのではないか。
▼桜花爛漫(らんまん)、松尾芭蕉は「さまざまなこと思い出す桜かな」と歌った。まさにその通りで、あまりにも美しい花を見てさまざまなことを思い出し、そして考えてしまう。
▼また、「花のいのちは短くて苦しきことのみ多かりき」は林芙美子の作。桜島の麓の温泉に残した文学碑の一文だと言われている。人生のはかなさはよく、散りゆく桜の花に例えられる。満開の桜を眺めていると、辛苦の過去を振り返り、あすの望みに胸を膨らませ、元気がみなぎってくるのである。そうであってほしい。
▼広い本県では、東西南北を渡り歩くことで約1カ月間にわたって桜を眺めることができる。4月下旬から始まるゴールデンウイークの期間が桜の季節であり、観光シーズンの幕開けでもある。平泉町の春の藤原祭りなど各地の春祭りが始まって、自然満開、行楽シーズンに入る。
▼爽やかな春風とともに、ソメイヨシノ、エドヒガンザクラなどの種類の桜が咲いているが、県内ではモモ、ウメ、コブシの花、そして、カタクリやヤマブキの花なども山の斜面などに咲いている。地面には水仙をはじめ、さまざまな草花も芽を出して花を咲かせている。花は人の心を捉えていい力を与えてくれる。

 2014年  4月  23日 ―オバマ氏来日と核なき世界展望―
 広島在住の小倉桂子さん(76)は、8歳の時に爆心地から2・4`の所で被爆
▼命は助かり英語も習得して通訳もでき、被爆証言伝承にも力を尽くす。今月11日から広島では非核保有12カ国による第8回「軍縮・不拡散イニシアチブ」外相会議が開かれたが、12日には小倉さんが英語で被爆体験を語った
▼そこでは街の惨状。苦しむ人々の声。髪が焼け焦げる臭い。自分が水を与えた人が目の前で息を引き取る姿など、幼い胸に刻んだ光景を伝え訴えた。「核廃絶は決してあきらめない!声が一滴の水のように小さくてもやがて川へ海へと広がり世界をまとめる力になる」(要旨)と。各国外相らも共感の拍手を送った
▼こうした地道な活動を知ると、大きなうねりを起こすかに見えたオバマ米大統領のプラハでの09年演説を思い出す。歳月をかけても核兵器なき世界を目指すと抱負を語ったのである。「米国は核を使用した唯一の国として行動する道義的責任がある」と、踏み込んだ意志表示もしている
▼そのオバマさんがきょう、国賓として来日する。大統領就任以来3度目の訪日だが、自ら希望したこともある広島・長崎訪問は今回も見送られる。同盟強化や経済連携協定など眼前の課題優先は分かるが、せめて滞在中にプラハ級の核なき地球への展望でも語れないものか。

 2014年  4月  22日 ―終戦直後の盛岡―
 戦中・戦後を語りつぐ会(箱石邦夫会長)の会報「戦中・戦後を語りつぐ会いわて」第8号が発刊された。巻頭言では田端信吾幹事長が同会は2007年に立ち上げてから7年過ぎたというが、戦後70年が経過して時代や世代が変わる中で、先の大戦が忘れ去られようとしている。自分たち会員は、戦中戦後を生き抜き、あの大戦を顧みるとき、「二度と戦争という選択をしてはならない」と確信していると述べている。まさにその通りであると思う。
▼会員の駒井修さんは戦中戦後、盛岡駅前に住居があって、「占領軍の盛岡進駐」について、終戦直後の状況を述べている。
▼駒井さんは8歳の頃に盛岡駅で進駐軍と接し、片言の英語を覚えて「ハロー」と言って親しくなり、チョコレートをねだった体験などを述べている。宿舎になった岩手大工学部では館坂橋からNHK盛岡放送局までに2カ所の検問所があったこと、大通にあった旧教育会館が連合軍総司令部・占領軍民生部に使用されたことなどが生々しく記されている。
▼昭和20年ころの状況や進駐軍のことをご存じの方はいまでは少なくなった。岩手大工学部前の道路が進駐軍のブルドーザーによって1日で道路が造られたことがあって、スコップが道具の中心だった時代で駒井少年には目を疑うような早さであったろう。

 2014年  4月  21日 ―国会議員の給与と特典―
 基本給だけでも月額で129万4千円も出す雇い主は、どんな人なのだろう
▼これに期末手当(ボーナス)を加えると年収は2100万円を超す。これはお気付きのように国会議員の歳費(給与)だ。雇い主は主権在民だから「国民」ということになる。本来、国会議員は国民に雇われた公僕のはずだが目線の高い人が多い
▼給与にしても社長の判断ではなく社員同士で決めてしまうようなものだろう。選挙で勝利すると「ほら、社長(国民)が認めてくれた」とのたまう。基本給、ボーナス以外にもさまざまな特典を決めている。国政業務前提に「タダ券」といわれるJR特殊乗車券、国内定期航空券も選択方式で交付される
▼評判がよくない筆頭は月額百万円を支給する「文書通信交通滞在費」だろう。タダ券などとのダブりもあり実費精算方式に改めるべきとの指摘もある。使途は自由、領収書不要で歳費と一緒に振り込まれるから区分け意識がなく「お小遣い」感覚の議員もいる
▼復興費用捻出と消費増税への「身を切る覚悟」で、一昨年から始まった国会議員歳費2割削減が今月末で終わる。だが世論の大勢は続行を求める。終了時までに議員定数削減の約束が不履行。復興大幅遅れなど具体的理由もある
▼だが根っこには不透明高額手当への不信があるのではないか。

 2014年  4月  20日 ―2016年春北海道新幹線開業―
 2016年の春、北海道新幹線が開業する。16日にJR北海道が発表した内容によると、東京・新函館(仮称)間が最短4時間10分で結ばれるという。最高速度は時速320`だが、青函トンネル内は時速140`に制約。車体は東北新幹線E5系「はやぶさ」と同じH5系、1編成10両で、8両が普通車、1両がグリーン車、1両がゆったりタイプのグランクラスとなる。車体は緑と白を基調とし、差し色にラベンダーを連想させる紫を使って北海道らしさを示す。所要時間4時間10分は、飛行機との競合になるのだろう。
▼お客さまが飛行機を選ぶか、新幹線を選ぶかのきわどい時間になるが、新幹線駅までのアクセスが簡単であることから、観光客や修学旅行生などを誘致できるとJR北海道では見込んでいるようだ。
▼列車ダイヤはJR東日本と調整するなどして設定されるのだろうが、誘客の最大のポイントは巨大な首都圏のお客さまの誘致におかれるものと推察される。
▼とは言っても、東北・北海道新幹線はその中間に本県の盛岡駅などが所在していることから、乗り換えなしで北海道に渡れる強みがある。上越・北陸新幹線とは異なった親近感があって、北海道と東北が一体になっていくような気持ちが湧いてくる。さまざまな対策が必要ではないか。

 2014年  4月  19日 ―月食満月と火星余話―
 今月15日は満月で部分月食が重なり、関東など晴れた地域では満月が欠けた状態で昇る「月出帯食」という現象が見られた
▼当方もこの日は快晴予報が出ていた東京近郊の義弟宅を訪問。天文愛好の彼とその時を待った。満月が昇り始めたのは18時15分頃。確かに月の頭部が欠けて見える。それは10数分ほどの天体ショーだった。会話を弾ませながら彼が満月近くの赤く輝く星を指さす。火星だ
▼話題は飛び日本沈没どころか地球が破滅しそうになったとき、移住できそうなのは火星かなあと彼は笑う。実際にオランダの非営利「財団」が、冗句のような「人類火星移住計画」を本気で進めている。彼はこれについては否定的に語った
▼宇宙探査先進国アメリカでさえ2030年代半ばの火星有人探査を目指している。ところが先の財団は既に移住希望者の選抜を実施。世界から約20万人が応募し日本人を含む1058人が移住者に選ばれている。さらに居住適地調査など準備を経て、移住第1陣が火星へ飛び立つのは8年後の2022年と公表
▼これは米国有人探査が20年後という現実に照らしても、奇想天外で無茶だと彼は指摘する。確かに着想は興味深いが火星は地球のお隣の惑星仲間として親しく仰ぐ程度にし、今は地球脱出願望者を出さないよう足元を固めた方がいい。

 2014年  4月  18日 ―消費増税による格差拡大の心配―
 消費税率が4月1日から3%アップして8%になってから半月が過ぎた。17年ぶりにほぼ全ての品物やサービスなどが値上がりして、一般家庭や企業にはどのような影響が起きているのか。
▼少なくとも1カ月以上たたなければ、もう少しはっきりしたことが見えてこないかもしれないが、既に懐はマイナスに影響している。3%アップの状況を見て、年末までに政府では来年10月の10%に引き上げるかの判断をするのではないかと思われる。
▼東日本大震災から3年を経過して、東北3県の被災地は人口減少が予想以上に進んでいるようだ。そして、税率アップによる家計圧迫をまともに受けるのではないかと危惧されている。つまりは、国全体の経済運営から遠く離れた地域にはプラス効果がもたらされず、末端では家計や消費に大きく関わってくるのみである。
▼今回の引き上げは、社会保障と税の一体改革に基づいて行われるもので、引き上げ分は全て子育て、医療、介護、年金に充当される。しかし、もくろみ通りには進まないのではないかと懸念される。中央と地方、大手と中小企業、その格差がより大きくなる可能性がある。地方は高齢化と人口減で疲弊が激しくなっていく。深刻化する地方では、中央、大手の好況が地方にも浸透してほしいと願っているのだが。

 2014年  4月  17日 ―9条保持がノーベル賞候補に―
 当時27カ国加盟の欧州連合(EU)が平和への歴史的役割を評価され、ノーベル平和賞に選ばれたのは一昨年の秋
▼その報道に首都圏在住の一人の主婦が「それなら戦争放棄をうたう憲法九条の平和維持の役割も、受賞資格があるのでは」とひらめく。彼女は昨年年頭からネット上で「九条にノーベル平和賞を」と呼び掛け賛同の署名も募った
▼集めた署名を初めてノルウェーのノーベル委員会に送った時に、委員会から「対象は個人か団体で憲法は候補になれない」と教えられる。そこで主体を「九条を保持している日本国民」とし、同年8月には賛同する市民らと実行委員会も結成
▼賛同の輪は広がり推薦に必要な大学教授など有資格者もそろう。候補受付締め切りの今年2月までにその教授らが、ノーベル委員会に推薦状を提出した。一同が朗報を待ちわびていたところ、今月9日に同委員会から候補として受理したとの通知が届いた
▼今年の平和賞発表は10月10日。候補数は278団体・個人で過去最多。受賞は至難だが実行委は受賞するまで毎年挑むという。「九条保持国民」が受賞すればその趣旨が少しは世界化するだろう。軍備拡大ごっこの愚かさに気付きながら、なお世界の現実はそこに固執する
▼主婦発の試みを機に「九条精神の世界化」をしばし夢想したい。

 2014年  4月  16日 ―膨らんだつびみとしぼむ財布―
 盛岡城跡公園のソメイヨシノが13日、開花したと盛岡地方気象台から発表された。平年よりも8日早い。盛岡地方裁判所前庭の石割桜も同日、咲いたという。
▼今年は4月に入っても低温の日が続いていたから、例年よりも相当遅れるのではないかと思っていた。それどころか、今年は冷害になるのではないかと心配すらしていた。ところが、4、5日前から快晴の日が続いて岩手山が連日のように雄姿を見せてくれるものだから、もしかしたらつぼみが一気に膨らむのではないかと期待もした。
▼県内では、梅の開花の話が聞かれる前に突然のように桜の開花宣言がなされた。特別に日当たりの良いところだけ咲いたのだろうと思うが、これから順次開花していくに違いない。
▼そんなわけで、マイカーのタイヤ交換を13日の午後に済ませた。あとは雪が降らないだろうと思ってガソリンスタンドに出掛けたのだが、店では7年目に入るから新しいタイヤに交換した方が良かろうとのこと。今使っているタイヤと同程度ではいくらかと尋ねた。1本1万8千円もする高級品を見せられたが、もう少し低い値段はないのかと話して1万4千円クラスを紹介してくれた。
▼それでも4本となると結構な値段になった。消費税率も上がって、今年の春は費用が結構かさむ。

 2014年  4月  15日 ―「風の電話」が絵本に―
 絵本作家いもとようこさんの新著「かぜのでんわ」(金の星社)は、動物たちが山の1台の電話で亡き家族へ話し掛ける物語だ
▼うさぎのお母さんは天国の坊やに「いつものように『ただいまー』ってかえってきて」と呼び掛け、やがて子守り歌を歌い出す
▼皆は電話が形だけで通じないことを知っているが、思いを言葉にしたくてここに来る。きつねの父親が「俺、どうしたらいいんだ。おまえがいないとなんにもできないんだよ」と、亡き妻へ泣きながら語る場面もある
▼この物語にはモデルがある。海を望む大槌の高台に住む佐々木格さん(69)は、震災前年に不要の公衆電話ボックスを譲り受け自宅庭園に設置。翌春に多くの町民が犠牲になる震災大津波が来襲する。直後に佐々木さんはボックス活用に着手し、絵本の基になる実話が始まる
▼電話線がなく通じなくても身内を亡くした人が受話器を手に、思いを語れたら心が安らぐかもとボックスに電話機を置く。言葉を風に託す趣旨で「風の電話」とし町民に開放。評判になり母が夫がと次々にここを訪れ、天国の子へ妻へと語り掛ける
▼祖父母が来て「代わりたかった」と号泣することもあり来訪は今も続く
▼庭園には私設「森の図書館」もある。同館では今月20日から5月18日まで、先の絵本の「原画展」を催す。

 2014年  4月  13日 ―高齢化時代に診療報酬改定―
 厚生労働省は4月1日から診療報酬を改定した。ねらいは医療費の伸びを抑えることに置いているのだろう。
▼世界一の長寿国であるが、福利厚生面は十分なものになっていない。高齢になっても、やすやすと病気にはなれないし、入院するところもない。働いている高齢者の医療費負担が高くなり、特にも医薬品代が高くなっている。精密検査を受けて、一つ病院が増えるごとに薬の数が増えていく。
▼日本人の平均寿命は男子79・59歳、女子が86・35歳の長寿国になっている。高齢になると、耳が遠くなり、視力が衰え、歯が弱り、足腰が弱まって、トイレが近くなっていく。そして、大事なのは脳の衰えである。
▼身体の機能低下を防ぐと共に、脳年齢を鍛えていかなければならない。平均寿命が伸びていく中、在宅医療を推進することの方針が採られてきている。リハビリを充実させ、在宅医療を推進するのだろう。入院は看護費用などで、費用がかさむため医療費が伸びてしまう。医療費を抑える施策であろう。重症患者向け病床も減らすこととしている。
▼仕事を離れた後は、健康で老後を過ごすことが願いであるが、明日のことは分からないし、いつ病に侵されるかも分からない。人間は誰でも加齢し、老いを迎える。保健医療の適正な在り方を再考してほしい。

 2014年  4月  12日 ―金銭疑惑で辞職続く―
 「平家物語」の冒頭の一節では、「おごれる人も久しからず」と平家滅亡の要因を示唆。先例を挙げおごりは民の憂いを忘れるから起こるとも述べている
▼平成の今、重責にあるご仁が金銭疑惑で次々と辞職しているが、その姿にも庶民から浮き上がったおごりが垣間見える。かつて道路に絡む利権や無駄を追及し特殊法人などの廃止や、民営化にも尽力した猪瀬前都知事も魔に魅入られたのだろう
▼都知事選の前に都と利害関係もある病院経営者から、5千万円を借りていたことが発覚。釈明もあいまいで疑惑を深め知事を辞している。おごりは自尊心と表裏だから無意識のうちにそこに陥るのだろう
▼渡辺喜美みんなの党代表が国政選挙前に総額8億円もの巨額を会社社長から借りていた問題にも驚く。法に触れることを恐れてかこちらも釈明は不透明。使途は個人的とし「例えば酉(とり)の市で大きな熊手を買った」などと言ってのけた
▼庶民離れした金銭感覚に不信の声が噴出する。この人も改革派で血税に群がる官僚をシロアリと指弾。消費増税の前に議員、公務員が身を削り官僚天下りを根絶せよと叫んできた。その言動とは裏腹におごりが膨らんでいたのだろう。禁断に手を伸ばし党代表を辞任した
▼昨日選出された浅尾新代表はマイナスからの再建を強いられる。

 2014年  4月  11日 ―新社会人への期待―
 新年度がスタートして既に10日間ほど経過した。企業では新入社員を迎え入社式が行われた。
▼企業を取り巻く環境は大きく変化しているが、その主たるものは「情報」「エネルギー」「物流」などの革命が進んでいることであろうか。それぞれの企業のトップは、そうした社会の中で新入社員には挑戦する高い志を持つこと、自覚と責任の重さを説いたのではないか。そして、将来を切り開いていく希望と気概を持って努力するよう激励したものと思う。
▼環境の変化が進んでいる中で、社業の進化に新風を吹き込む力や可能性に挑んでいく勇気に期待を寄せている。新入社員は夢と志を持ち熱い決意のもとに第一歩を踏み出したが、心の片隅では慣れない職場に多少のとまどいや悩みもあろう。
▼新しい時代を生き抜いていくためには、新入社員には大いに期待をしているのだが、社員は「何をしなければならないのか」を常に考えて、新しい提案をし、新分野にも果敢に挑戦してほしい。
▼それぞれの企業には優れた人材もいる。伝統や古いしきたりも残っている。これまでの業績を自負している社員もいて、人材は多彩である。その中でやはり進化させなければならない。それぞれが何をしなければならないのかを考えて、未来に向かって歩み続けなければならない。

 2014年  4月  10日 ―泥だらけのカルテ―
 津波にのまれ行方不明になった人がいる半面、発見されたのに身元が判別できない遺体もある。行方不明を含む犠牲者が6百人に及ぶ釜石市鵜住居地域の安置所でも、当初から身元不明遺体が出ている
▼当地で歯科医院を営んでいた佐々木憲一郎さん(46)は、医院も自宅も壊滅状態だったがここにとどまる。遺体を早く家族の元へ帰してあげたくて、進んで引き受けたのは高確率で身元を判別できる歯型の照合作業だ。照合の決め手は地元患者のカルテ(診療記録)になる
▼津波は医院の天井まで襲ったが直前に逃げる際、看護師でもある妻・孝子さんが瞬時の機転で、カルテを納めた棚を守るため粘着テープで補強。これが功を奏し濁流で泥だらけにはなったが約4700枚のカルテは無事。最初はカルテの泥を1枚1枚洗い流す作業が続く
▼照合本番は遺体との対面から始まる。厳粛でつらい作業だ。歯型を見せてもらい記録しカルテと照合する。発災半年後にはプレハブ診療も再開したが照合にも全力を投入。これまでに50人超の身元が判明し遺族の元に帰った。遺族も心を切り替え自身と街の復興へ歩み出している
▼今春、被災地で生き抜くこの歯科医の物語が、小学生高学年向け児童書「泥だらけのカルテ」(柳原三佳著・講談社)として刊行され反響を広げている。

 2014年  4月  9日 ―集団的自衛権行使の議論―
 集団的自衛権行使の問題が議論されている。政府が固めつつある、いわゆる限定容認論について、従来の憲法解釈を改めようとしているのか。安倍首相は集団的自衛権行使を容認する憲法解釈の見直しに向かっているのだろうか。
▼シーレーン(海上交通路)防衛とともに、集団的自衛権行使の具体的な状況として、政府が想定する朝鮮半島有事で、自衛隊が公海上で攻撃を受けた米艦船の防衛に当たる場合、いかに対処すべきかが議論されている。周辺事態法など現行法の改正で対処できるとしているのか、具体的な行使の範囲をめぐり議論が本格化する見通しである。
▼その限定容認論であるが、その時の政権の閣議決定というやり方で判断してよいものか。他国での行使は認めないとするのが自衛権の範囲内であるとする考えだったが、自民党の消極派や公明党などには他国に出て行く戦闘行為などに加担することになるとして懸念が持たれている。
▼そういった不安を持つのは当然で、国の進路にも関わる大きな問題である。限定的な行使はあいまいな面があり、国民の理解が得られるような慎重な手続きが必要である。その時々の情勢の変化で、内容を変えていくのではなく、一定のタガが外れないように熟慮した議論を重ねた上で基本を固めておく必要がある。

 2014年  4月  8日 ―大槌漁師のサプライズ―
 大槌町で漁師に愛される瀬谷丸という漁船がある
▼震災救援で絆を結んだ横浜市瀬谷区の人が、船も漁具も失い落胆する漁師の話を聞き船を贈ろうと発奮。実行委を結成し区全域で募金を展開。寄せられた3千6百万円超と国の補助金で造られたのが瀬谷丸だ
▼地元町民も漁師を支えた。居酒屋自営の夫妻は家も店も失う。だが「漁師さんの憩いの場」をつくると決め、廃材で構えた店を発災4カ月後には再開している。先月15日には漁協や漁師らが、支えてくれた町民や全国の人たちに対し「感謝の集い」を開催
▼事前の企画段階で主催者はNHK土曜夜の「突撃!アッとホーム《幸せサプライズ》」コーナーに着目。視聴者参加番組でここに応募し採用されると、感謝したい人に思いを伝えられるからだ。北島三郎の「北の漁場」の歌でダンスも踊るなど演目も添え「集い」を応募
▼採用したNHKは漁協が極秘で求める「北島生出演」も実現させた。当日漁師スタイルの北島が会場に出現し「いのち温めて酔いながら酒をまわし飲む〜北の漁場はヨ 男の仕事場さ」と熱唱。皆がやがて本物だと騒ぎ出す。「さぶちゃ〜ん」と叫び涙を光らせる人もいる
▼逆サプライズによる感動の光景は収録され先週土曜に全国放映された。瀬谷区民にも居酒屋さんにも感謝は届いたろう。

 2014年  4月  7日 ―消費税8%1週間―
 消費税が5%から8%に引き上げられて1週間経過した。物や手数料、サービス料などが一斉に値上がりして、新年度に入ってから財布のひもが一層固くなった。
▼駆け込み需要で、年度末は売り上げを大きく伸ばした店舗や工務店などが見られた。中には、倉庫でほこりをかぶっていた紙製品や雑貨など、在庫一掃のごとくに商品が消えたところもあった。まさに棚卸しのように在庫が減ったのであったが、4月に入ってからは新しく仕入れた商品が棚に高く積まれている。
▼工務店や塗装業など、人手のかかる業界は新年度に入って、ピタッと注文が止まっているようだ。消費の落ち込みが、いつまで続いていくのか、企業では頭を抱えている。何せ、消費税による値上がりで年収200万円世帯では年7万円程度、400万円では年8万円程度、600万円では年9万円程度の支出増につながると言われている。
▼問題は、収入の低いところに当たりが大きいということだ。何といっても食料品などの生活に欠かせない必需品は我慢するわけにはいかない。所得の低いところや、2千万人とも言われている非正規労働者などへの影響が大きい。そういった企業や商社などでは賃上げも難しくなっていくだろう。桜便りも北上しているが、景気が上向く春になってほしい。

 2014年  4月  6日 ―金子みすゞの感性―
 30年ほど前の冬に、金子みすゞの詩集を初めて読んだ。大雪が続いた頃でわが家も近所も毎朝雪かきに大わらわ。捨て場もなくどこのお宅も庭先に雪の山ができた。次第に大きくなる凍結した廃雪の山を見ては、ため息をついたものである
▼みすゞの作品はイワシやクジラなど、海に生きる命にも慈しみのまなざしを向ける。その鋭く優しい感性に目を見張りながら読み進めたが真冬という時節柄、「積(も)った雪」と題する詩にはとりわけ魅了された
▼彼女は魚だけでなく降り重なる雪にも、愛情を注ぐようにつづっていたからである。「上の雪 さむかろな つめたい月がさしていて 下の雪 重かろな 何百人ものせていて」と書き、さらに「中の雪 さみしかろな 空も地面もみえないで」と見えない所にも情を寄せる
▼いつ読んでも心がほっこりとする。今年も陽春の兆しが見え週明けには小中学校などの入学式もある。みすゞがこの季節をうたう「四月」と題する弾むような詩もある。「新しいご本 新しいかばんに 新しい葉っぱ 新しい枝に 新しいお日さま 新しい空に 新しい四月 うれしい四月」と
▼3年前の大震災津波で新しい教科書もランドセルも学校さえも奪われた地域がある。被災地の子らもどうか今春こそうれしい四月を、と願わずにはおれない。

 2014年  4月  5日 ―三陸鉄道の全線再開―
 東日本大震災津波で被災以来、不通になっていた三陸鉄道南リアス線の釜石―吉浜間と北リアス線の田野畑―小本間が5日と6日にそれぞれ開通し全面復旧となる。この区間は3年余りも不通であったが、国、県、沿線市町村、工事関係者、会社関係者の努力のかいがあって全区間開通することになった。
▼今回開通する区間は地震津波の被害が特に甚大な区間であった。3年という長い間の不通で、人の往来が途絶えるなどで殺風景になり、何かと不便であったが、ようやく駅には人が集まって活気が戻ってくる。ちょうど新学期を前にしての開通であり、学校や職場に自宅から通えるようになるので喜びもひとしおであろう。
▼新車両導入に資金援助したクウェートをはじめ、物心両面から熱い支援を送った国内外の人々、地域住民の支えがあってのこととうれしく思っている。
▼田野畑村の島越や岩泉町の小本、そして、釜石市の唐丹、大船渡市の吉浜などは三陸海岸の中でも絶景の多いところである。県民の中にはいまだ訪れたことのない方も多かろうと思う。広い本県のことだが、内陸とは違った資源に恵まれた宝庫が存在している。
▼この機会にぜひ三陸海岸の旅に出かけて三陸鉄道に乗車してほしい。そのことが最大の応援になるものと心から望んでいる。

 2014年  4月  4日 ―春巡業で横綱鶴竜がデビュー―
 大相撲春場所で初優勝し横綱に昇進した鶴竜は、先月末から始まった春の巡業で新横綱としてデビューしている
▼巡業は30日の伊勢神宮奉納相撲を皮切りに関東、関西など10カ所で開催され今月27日まで続く。鶴竜も先輩の白鵬、日馬富士と同じくモンゴル出身。各会場では当然の心情だろうが日本人横綱がいない寂しさを語るファンもいる
▼だが3横綱が伊勢神宮をはじめ各会場で、日本伝統の土俵入りなどを古式ゆかしく披露する姿を見て、国技が国際化したことに感銘を受ける人が多いという。土俵入りは白鵬と日馬富士はおなじみの不知火(しらぬい)型で、鶴竜は練習して覚えたばかりの雲龍型を披露する
▼攻めと守りの二義を備えるというこの型は右手を斜め前に出し体をせり上げながら起こしていく。テレビで映像を見たが鶴竜の力強い土俵入りに、場内から大きな掛け声と拍手が寄せられていた。彼は今28歳。相撲界入りはモンゴルから日本の相撲関係者に入門直訴の手紙を送ったことに始まる
▼その情熱にほだされ13年前に入門させたのは井筒親方(元関脇逆鉾)だ。番付を何度も上下する鶴竜に横綱になれなかった親方は「私のまねをするなよ」とよく戒めたという。彼はそれに応え懸命に技を磨き、技能賞を7度も受ける力を備えて綱を勝ち取ったのである。

 2014年  4月  3日 ―実りへ種まく春―
 新年度に入って、ようやく陽光が強くなってきたように思われる。これから、小学校や幼稚園の入学式や入園式が始まる。家族で記念の写真に収まって、良いスタートを切ってほしい。また、新社会人は、職場に慣れるまではしばらくかかるだろうが、社員の成長が企業にとっても地域社会の発展にとっても基礎になっていることを考えれば、スタートが無事であってほしいと願っている。
▼今年度は、消費税率引き上げなどがあって企業にとっては厳しいスタートとなった。少なくとも3カ月、半年は万全の体制で商売をやらねばならない。そんな中でも、心の中にどこかゆとりが欲しい。
▼庭や道端の桜や梅のつぼみが膨らんできているのかを確かめながら通勤していると、何となく緑がかってきているように見える。JR山田線の線路の土手には枯れ草の中からヨモギの芽が出てきている。
▼農家では種もみを消毒する季節になっていると思う。苗づくりは専門の農家にお願いしているのだろう。とはいえ、その基礎知識は継承していかなければならない。
▼花屋さんの前庭にはさまざまな草花の鉢や苗が店いっぱいに並べられている。だが、部屋に閉じこめておいた鉢植えを外に出すのはまだ早いだろう。早く、相の沢牧野に放牧される牛馬の勇姿を見たいものだ。

 2014年  4月  2日 ―日本の馬が国際レースで優勝―
 えとで午年(うまどし)になる今年も月日の流れは速く、もう3カ月がすぎ去った
▼詩人の吉野弘さんは漢字遊びのような愉快な作品も残しているが、「牛と午」と題する詩も面白い。双方の違いを角の有無で説く。「午は牛から角を取り去っただけの地上の動物 という感じですが」と。さらに午の飛ぶような速さについて次のように想像を巡らす
▼「馬は鳥の仲間に見立てたい動物 その疾走は飛翔(ひしょう)に近く 多分 隠した翼を使っています」と。「うんそうかもしれない」と同意したくなりそうな着想だ。先月末にアフリカのドーバで開催された競馬のG1(最高格)2種目国際レースで、いずれも日本の馬が優勝。朗報に詩がよみがえる
▼G1芝1800bレースに挑んだのは、牡5歳のジャスタウエイ(福永祐一騎手)。海外初遠征に臆することもなく快走。従来記録を2秒以上も更新し1分45秒52で走破。2位に6馬身超の差をつけて圧勝し賞金300万j(約3億830万円)を獲得した
▼一方、G1芝2410bレースを制覇したのは、英国人が騎乗した牝5歳のジェンティルドンナ。昨年2着の雪辱を果たし快勝。同額の賞金を獲得している。2頭の優勝馬は滋賀県にある日本中央競馬会の施設で調教されている
▼飛ぶように走る優駿が目に浮かぶ。

 2014年  4月  1日 ―新年度のスタート―
 4月、卯月(うづき)に入った。官公庁、会社の年度初め、新学年、入社など、新しい年度のスタートが始まった。新年度の方針に従って事業計画の始まりである。学校は新学期であり、年間の目標に向かうのであるが、数値で表せるもの、表せないものがある。それでも一つの目標やさまざまな課題に立ち向かっていかなければならない。
▼今年は東日本大震災津波から足かけ4年目に入っている。これまでの3年間でがれき処理に一定のめどをつけたが、今年度からは復興を加速させていかなければならない。復興の課題は日々変化している。常に先読みして、必要な手を打っていかなければならない。
▼よく「震災復興は元に戻すだけではよくない」と言われている。農林水産はじめ産業、雇用、住居などを元に戻すだけでも並大抵のことではないが、10年先、20年先を見据えた夢と未来に開かれた三陸を築いていくことであろうか。
▼用地問題、工事技能者不足、資材不足などの問題を抱えているが、公共事業に加えて、民間、民力の活躍も重要であり、遅れを取り戻していかなければならない。きょうから消費税が5%から8%に上がった。諸経費が増える中で、可能な限り経費の見直しを行うことと増収努力が一層求められる。健康で活力のある1年にしていきたい。

2014年 3月の天窓へ