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【写真】記者会見する3県知事と北海道副知事
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岩手県の増田知事、青森県の三村申吾知事、秋田県の寺田典城知事は、2日に青森市で開かれたサミットで記者会見し、3県連携のあり方についての基本姿勢を説明した。これまでは都道府県制の解体まで目指す可能性も取りざたされていたが、急先鋒だった青森県の木村知事が交代して「県合体論」は鳴りをひそめ、3知事とも性急な姿勢は打ち出さなかった。この日示された「北東北のグランドデザイン中間報告」をたたき台に、各県民レベルで論議を深める必要性を認めた。地方制度調査会が道州制を具体的に論じ始めたこともあり、制度論については慎重な見解が示された。
増田知事は「以前から3県の合体をするのか合併をするのか、あるいは制度上できる広域連携をするのか、新しい仕組みで道州制をつくるのか。制度論もその中にあるだろうが具体的な3県の行政の内容や機能をどう持っていくか大きな目指すべき方向や指針が必要ではないかと思っている」とこれまでの論議を集約した。
「制度的なことは別の場面で考えることが必要と思うが、北東北がどういう方向性を目指しているか、中身を書いたものが必要ということで中間報告の中身を取りまとめた。来年までさらに1年かけて中身を見ていく。初め行政がきっかけをつくって事業を展開してきたが、それぞれ県民との議論を一度やっておく必要があるのではないか。そこであまり具体的な方向性を押しつけるような形でもいけない」と述べ、いったん世論に任せる姿勢を見せた。
制度論については「仕組みについても別途行われる必要がある」と区分した。
寺田知事は「3県合併とか合体とかいう言葉で表現されているが、3県で可能性を追求していくことになると思う。そのことがある意味では一般常識的な考え、行政体としては北東北3県一括、東北6県というのが基本的な行政の姿だと思うが、その過程で最大限議論をする必要があろう」と述べ、3知事の中では最も主体的な見解を示した。
「それがいつなのかという話が出てくると思う。市町村合併が落ち着いて5年くらいのスパンで物事を決めていかなければ日本の政府自体が立ちゆかなくなると思う。制度を変えなければ本当の意味の地方分権にはならないから、市町村合併が一段落することによって制度の問題、道州制の問題がはっきりしてくるのではないか。だから今しっかりしたグランドデザインを立てるべき」と述べ、市町村合併の進展による都道府県の再編を展望した。
青森県の三村知事は「誤解があってはならないが北東北の未来像として示すことは非常に重要だと思う。3県がネットワークしたときにこういう可能性があるということを研究していくのは重要だ。未来像を踏まえながらコンセンサスが非常に重要になるので、そういう意味でのひとつの中間報告だが、未来を示したことが書かれている」と述べるにとどまった。
■北東北グランドデザイン中間報告テキスト
岩手、青森、秋田の3県連携の将来像を構想した「北東北のグランドデザイン」の中間報告がまとまった。2日開かれた北海道・北東北知事サミットで発表された。グランドデザインは3県の政策立案部門の実務者レベルでまとめられたもので来年、本県で開かれる知事サミットを目途に最終報告書を取りまとめる。これまで取りざたされてきた「県合体」や「3県合併」まで踏み込むことはなく、「これからの北東北はどのような形が望ましいか、道州制などを含め、そのあるべき姿や枠組みなどについて一緒に考えて」との一般論的な方向性に落ち着いている。
中間報告は03年10月から10回の検討を経て取りまとめた。「自立・飛躍するアジアの北東北を目指して」と題して、グローバルな視点での地方の自立を提唱している。具体的には▽個性ある風景・景観の保全と創造▽文化芸術の発掘と継承▽北東北学の確立▽広域セーフティネットの整備▽日本で最も安全・安心な食料供給体制の整備▽環境共生型社会の創出▽男女が個性や能力を発揮しあう社会の実現▽新産業創出基盤の形成▽地域産業に貢献する人づくり▽総合交通・物流体系の構築▽地域に根ざした広域観光の振興−など。
具体的な取り組み例として「北東北の安全で安心な農林水産物のイメージを確立するため、各地域にある地域産品ブランドを共同で認証する体制の整備に取り組む」「北東北3県共同商談会などの開催、企業情報を発信、更新するためのデータバンクの構築、技術技能者などの人材バンク」「高速道路の利用に応じた地域通貨制度の導入や地域特産物の提供について検討するなど人、物の移動の促進」などを示している。
3県道州制など具体的な制度論については「市町村合併の進展、環境問題や観光振興などの広域的課題、経済のグローバル化などを考えたとき、県の役割や規模についても果たして今のままでいいのか、国、地方の役割はどのようにしたらいいのかなど真剣に議論すべき時期に入ってきた」と穏当な見解に立ち、道州制は検討課題のひとつにとどめた内容となっている。
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