2005年 1月 14日 (金)        

■  〈IGR巣子新駅〉村が住民説明会 反対派の理解は得られず

 滝沢村の巣子新駅と駅地区まちづくり事業に関する住民説明会は12日夜、滝沢勤労青少年ホームで開かれ、巣子地区など村内の住民ら約150人が出席した。この中で駅設置場所やまちづくり事業に反対する住民グループは、改めて住民の意向を確認して場所を再検討することや、用地取得に絡む地上げ疑惑の解明を求めた。これに対して村側は「住民参画で駅の場所を慎重に決めた」「指摘のある疑惑はない」と繰り返した。納得しない住民が声を荒げたり、いすをけ飛ばしたりする場面もあり、張りつめた空気の説明会になった。予定より約40分延長されて質疑が交わされたものの、反対する住民との応酬は平行線をたどった。こうしたやりとりに対して困惑した表情を浮かべる住民も見られた。

 柳村純一村長は冒頭「新駅設置とまちづくり事業は住民参画をいただき、力を入れて事業推進してきた。事業の説明会や都市計画に関する説明会を開催してきた。新駅は地域の長年の悲願であり慎重に考えたうえで決定した。事業は当地区を重要交通結節点として当初新駅を含め30億円で考えたが、再考して最低限の付随施設のみに見直した」と経緯を説明した。

 「関連施設も重要課題と考え、早期実現へ努力する。事業変更で地権者、地元に迷惑を掛けたことをおわびし、事業推進へ協力をお願いする」と、用意された原稿を読み上げた。その後は熊坂伸子助役と担当部課長が参加者の質疑に答えた。

 住民側は、住民がのぞむ新駅を考える会(沼田稔代表)のメンバーなど、巣子地区だけでなく村内各地から集まった。住民の発言は新駅に反対する意見や質疑で占められた。新駅設置検討委員会に委員として参画した住民や、早期の駅設置とコミュニティー施設整備などのまちづくり事業を求めている住民も出席していたが、質問の手はほとんど上がらなかった。

 反対側の住民の意見は@住民に利用される新駅の場所を全住民の意向を踏まえるなどして納得いくよう再検討するべきA財政が厳しい中、新駅設置場所に伴う地上げで用地取得費など事業費が膨らんだ疑惑があり、解明のため不動産鑑定結果などを情報公開するべき−の2点に絞られた。

 @では、本来なら3案のうち葉の木沢踏切側の最も南側に駅が設置できれば利用しやすかったにもかかわらず、北側に設置することになったことが問題だとする声が多かった。「あそこに駅ができるなら乗らないという声が多い」という発言もあった。

 佐野峯茂村経営企画部長はこれに対して「南側が住民の多い地域として最高だったが、駅本体の事業費では南側は上下線の段差があるため8億円、北側は4億円という試算だった。具体的な額は出していないが北側は取り付け道路がかかり、南側は新幹線が近くを走り、事業には建物の移転補償でもっとかかると説明しており、加味して議論いただいた」と説明し、理解を求めた。

 考える会の鈴木哲史事務局長は元検討委員の立場で「駅設置場所は3案あった。3回の会議の最後に現在地の基になる詳細な図面が出た。他の2案は出ていない。住民の委員30人が参加して民主的に討論されたと言われるのは心外。最初から場所は決まっていたとしか思えない」と追及。

 終了後、元検討委に加わった別の男性に説明会の感想を尋ねると「一部の地域のために金を使うことへの反発もあるかもしれないが、自分たちの地域に駅ができることで利用しやすくなるのは確か。駅ができるので広く利用してもらうため、どこに設置すればいいかを取り組んだのだが…」と、議論の展開に困惑していた。


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