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県庁舎敷地内から臨んだ岩手県公会堂。上方は盛岡東署 |
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2004年4月、盛岡に来た赤煉瓦ネットワークの会員と、内丸の県公会堂会議室で面会した。公会堂の保存・解体論があったことを伝えると「解体論議になること自体がおかしい」ともらした。歴史、文化的価値が認められながら、文化財などに指定されていない。
県公会堂は、県民会館開館の1973年ごろをはじめ、何度か解体話が浮上したが、結論は先送りされた感があった。県が設置した県公会堂懇談会は検討の結果、保存の提言を知事に提出。県は全面保存し活用する方針を04年3月に決めた。これからもその姿をとどめる宣言となった。
設計は日比谷公会堂などで知られる佐藤功一。昭和天皇ご成婚を記念し1927年に完成。24(大正13)年、県が建設を決定し、建築費の半分近くを盛岡市が寄付した。
スクラッチタイルで外観を包んだネオゴシック様式。鉄筋コンクリート造の地上2階だが、6層の塔屋はランドマーク的な存在だったろう。周辺は57年の官公庁団地指定以後に建てられた、公会堂をしのぐ高さのビルが並ぶ。今は無機的なビルの中で景観的オアシスになっている。
公会堂をめぐり02年、興味深い景観が生まれた。盛岡東署の10階建て新庁舎は公会堂タイルに似た色彩の外観を持ち、東署が公会堂の一部のように見えなくもない。公会堂は県内初の指定管理者制度導入で、いわてNPOセンターが4月から運営する。保存のための改修はめどが立っていないが、解体論の再浮上しない再生を期待しよう。
(井上忠晴記者)
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