2006年 1月 1日 (日) 

       

■ 〈盛岡ブランドってどんなもの〉シダレカツラ 珍種の市木

 今日、盛岡ではあちこちで見られるようになったシダレカツラ。さかのぼると貴重な変種だった。

  カツラは枝を上方に張り出すが、大迫町岳で枝がしだれるカツラが発見された。たった1本の変種のカツラは雄木のため貴重で、地元の寺に植えられた。そのひこばえを盛岡市大ケ生の瀧源寺に植えた。その木は伐採されてその萌芽(ほうが)から育った大木が、今見られる木だ。門と肴町の2本と合わせて3本が1924年、国天然記念物に指定された。ほかに南大通2丁目の木が市保存樹木になっている。

  天然記念物指定の当時、珍木だったが、同市清水町で馬具作りをしていた故阿部善吉さん(79年に94歳で死去)が試行錯誤の末、接ぎ木での繁殖に成功した。阿部さんは苗木を各方面に寄付し、広がっていった。

  盛岡市の木はカツラ。1971年の制定時、シダレカツラに絞り込む意見もあったが、結局はカツラに落ち着いた。98年、市は花鳥木のデザインを公募した。選ばれたのは枝がしだるシダレカツラを図案化したもの。27年たってもシダレカツラへの思慕は続いていたのかもしれない。

  盛岡固有の樹種にモリオカシダレという桜がある。龍谷寺のモリオカシダレは国天然記念物に、法華寺のモリオカシダレは市天然記念物に指定されている。本誓寺のものは、ホンセイジシダレと寺の名前を入れた名で市天然記念物になっている。シダレカツラも、盛岡を入れた通称にして全国に発信したらよさそうなのだが。

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