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松だけでなく広葉樹など多くの樹種が生育している国道4号沿いの松並木 |
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国道4号を盛岡の中心部から北上し茨島こ線橋を登り終えると、道路の両側に続く松並木が目に入る。右手には家畜改良センター岩手牧場、左手には東北農業研究センターの敷地が広がり、こ線橋前の風景と一変する。国道4号の沿道には茨島から滝沢村分レまでの約3・6キロに、樹齢80年を超えるというアカマツを主体とする松並木が形成され、県の環境緑地保全地域に指定されている。
岩手牧場や農業研究センターの敷地内には4号沿いのようなアカマツなどの並木が点在している。この辺りはもともとアカマツが多く生育していたと考えられ、沿道とほぼ同時代に並木にされたと想像できる。
自動車交通量の多い1ケタナンバーの国道沿いでありながら、このような景観が今日まで残されているのは貴重。国道4号で両側に並木が形成されているのは他地域にほとんどないようだ。それだけに滝沢村との行政境辺りから巣子地区で沿道が宅地開発され、松並木が一部途切れているのが景観の面から惜しまれる。
松並木とはいえ、アカマツやカラマツのほかスギ、広葉樹のコナラやクリ、エドヒガンといった木が並木の樹林帯に生育。枝を広げる広葉樹が目立ちアカマツの存在が見えにくい場所も少なくない。継続的に適切な管理がされてこなかったこともあり、アカマツの衰弱が指摘され、毎年のように倒木や枝の落下が起き、車両被害なども招いている。
国交省では渋滞緩和のため、片側2車線化の構想を持っている。事業化はまだだが、整備の場合は過去に懇話会が提言した西側の松並木を中央に残し、その西側に下り線を整備する「西側セパレート案」を並木のない巣子地区を除いて採用する方針だ。
これは松並木を可能な限り守るために考えられた案。しかし、残されてもやがて現在のアカマツの多くが伐採や枯死するころ次世代のアカマツが成長していなければ、松並木は消えかねない。天然更新が基本のアカマツは日光が地面に注ぐような環境で萌芽(ほうが)し成長していくため、下草刈りなど天然更新しやすい環境が求められるだろう。マツクイムシの北上も脅威だ。
市民団体の「巣子の森を守る広場」が結成され、行政などとともに松並木を後世に伝えていこうと、危険木の点検や環境の整備、啓発などの取り組みが始まった。「巣子の松街道」と愛称を付け全国へのアピールを図る。
(井上忠晴記者)
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