2009年 1月 11日 (日) 

       

■ 自尊感情や学習意欲、全国より低い 盛岡市の小中学生

 08年度全国学力・学習状況調査の盛岡市分の分析結果が8日、同市玉山区で開かれた同市教育研究所発表大会で報告された。これによると、小中学校ともに「自分には良いところがある」と認める自尊感情や将来の夢、希望に対する意識が全国に比べて低いことが分かった。学習への関心や意欲の面でも、特に中学生のモチベーションが低く、家庭学習時間の不足も目立つ。同研究所は「一つの分析方法の結果で、一概には判断できない面もあるが、支援のあり方を考えるきっかけにしてほしい」としている。

 大会には盛岡市内の小中学校の教諭ら約400人が参加。教育研究所専門研究員による研究発表や先人教育など6つのテーマの分科会が行われた。

  学習や生活の状況を尋ねた質問紙調査の分析は、盛岡市と全国の状況を分かりやすく比較するため、「当てはまる」「やや当てはまる」「やや当てはまらない」「当てはまらない」の4つの選択肢のうち、「当てはまる」と回答した児童生徒(小6、中3)の割合のみを抽出して全国と比較した。

  「自分には良いところがあると思いますか」との質問に「当てはまる」と答えた割合は、全国を100とすると盛岡の小学生が88・4、中学生が74・6。「将来の夢や目標を持っていますか」の質問も小学校95・3、中学校91・2にとどまった。

  学習に対する関心や意欲の面でも「国語の勉強が好き」と答えた子供は、小学生で全国比86・3、中学生で全国比73、「算数・数学の勉強が好き」と答えた子供も小学生で全国比91・7、中学生で全国比82・2と低調。

  「国語の勉強は大切だと思いますか」「算数・数学の勉強は大切だと思いますか」の質問では小学生が全国比を上回っているのに対し、中学生は国語で全国比96・8、数学で85・7といずれも下回った。

  分析を担当した同研究所の畠山雅之所長補佐兼主任指導主事は「思春期を迎えた中学生が、なかなか自分を肯定的に見られないのは分かる。ただそうした課題を乗り越え、自分の力を磨いていけるような子供を育てていく必要があるのではないか」と話す。

  報告では▽一人ひとりに活躍の場を与え、適切な支援によって成就感や達成感を味わわせる▽学習したことを身の周りのことに関連させ、実生活に活用できる価値のあるものであることを体験させる▽活動を振り返る場を設け、互いの努力や成長を認め合うようにさせる−といった改善の視点が示された。

  一方、家庭学習の不足は全県的な課題とされる。小学生で1時間以上勉強している割合は盛岡市64・4%、県61・5%、全国56・1%。中学生で2時間以上勉強している割合は盛岡市18・4%、県15・7%、全国35・7%。中学生で1時間以上勉強している割合は56%で全国、県の小学生より少ない。

  研究所では家庭と協力しながら学校全体として統一した取り組みを進めることも必要としている。大会では松園中学校が家庭学習の習慣づくりに関する研究成果を発表した。

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