2009年 6月 4日 (木)

       

■ 江戸時代の観光ガイド本「盛岡砂子」 ネットの現代版を開発へ

     
  盛岡砂子の平成版を構想する工藤さん  
 
盛岡砂子の平成版を構想する工藤さん
 
  近世文書研究所代表の工藤利悦さん(盛岡市津志田)が呼びかけ人となって、「もりおか今昔さんぽ盛岡砂子平成版」をインターネットに立ち上げる。盛岡砂子は江戸時代後期の盛岡ガイドで、藩政時代からの街並みや風俗の記録。工藤さんは盛岡の藩都建設400年と、自前のサイトの「近世こもんじょ館」の10周年の節目に当たり、ネット上に平成版を企画した。盛岡市内の歴史団体や個人と情報を共有し、市に協力を求めて開設の準備を進める。

  工藤さん、盛岡の歴史を語る会代表の渡辺新一さんらが3日、盛岡市役所を訪れ池田克典副市長に要請した。「中学生以上の市民、そして盛岡を訪れる観光客の方々を対象とした盛岡の歴史、文化と市内各所にある観光施設や、盛岡ブランドとなっている数々の文物、物語をリンクして盛岡を知ることができるサイト制作を企画した」と趣旨を説明する。

  郷土史家の工藤さんは盛岡藩の歴史について分かりやすく情報提供する「近世こもんじょ館」を公開してきた。「盛岡の古いことを研究するためには盛岡砂子を研究しなければならないが、古い盛岡砂子にしがみつくだけではなく現在の目線で作りたい」と話し、盛岡市に協力を求めた。

  池田副市長は「10年間の長い間、古文書を研究されてきたということで、原史料についての考え方はあるが可能な限りお役に立ちたい」と話し、協力に前向きな姿勢を示した。

  盛岡砂子は1833年(天保4年)に南部藩士の星川正甫が著し、1872年(明治5年)に改訂、それを山本縁が大正初期まで改訂を重ねた。インターネットの「盛岡砂子平成版」は山本改訂本を使用し、現代の盛岡各所の歴史を発掘してさかのぼり、盛岡砂子の故事につなげてまとめる。

  要望では「制作にあたっては正確で広範なものを目指すため、当所会員だけでなく、こういった情報を調査、蓄積している団体や個人の方々と広く連携し、新しい組織を作って当たっていきたい。こういった歴史、文化の史料、資料、情報は市民が共有し、広く公開してこそ生きてくる」として、制作物については盛岡市に寄託することを考え。

  盛岡の歴史を語る会の渡辺代表は「例えば天神町というところは江戸時代にはないので盛岡砂子にあたるのではなく、現代から調べて盛岡砂子の時代につなげるようなやり方になるのでは」と話し、現在と過去の双方向から盛岡の歴史を構成する。

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