2009年 6月 20日 (土)

       

■ 公立小中学校の耐震化率、自治体で格差 盛岡市59%、矢巾町3%

 文科省は、公立小中学校の耐震改修状況調査(09年4月1日現在)を発表した。盛岡市の耐震化率は59・2%で前年度に比べ2〓上昇したが県平均の66・4%を下回った。盛岡広域8市町村をみると耐震化率が最も高いのは滝沢村で97・9%、最も低い矢巾町は38・1%で市町村による差が広がっている。

 盛岡広域8市町村の耐震改修状況は表の通り。矢巾町は半数以上が耐震化工事が必要な81年以前の建物で耐震化の遅れが目立つ。

  県全体の小中学校の耐震診断実施率は92・2%(前年度91・3%)、耐震化率は66・4%(同62・8%)で前年度に比べ上昇したが、全国平均の耐震診断実施率95・7%、耐震化率67・0%には届かなかった。耐震化率が100%に達したのは県と藤沢町などの6町村。

  盛岡市の場合、81年以前に建設された184棟のうち、耐震性があるか補強済みの建物は43棟。同市教委によると、市内の小中学校は、現在使用されていない一部の建物などを除き、図面などから耐震性を判断する第1次耐震診断を終えた。

  さらに詳しく建物の強度を調べる第2次耐震診断の結果、震度6強規模の大規模地震で倒壊などの危険性のあるIs値0・3未満と判断され、補強工事が済んでいないのが7校。このうち、緑が丘小の校舎、大宮中の体育館については今年度、耐震化工事を実施する。残る5校についても早期の耐震化工事を目指す。

  第1次耐震診断でIs値0・3未満とされた青山、玉山、中野、高松の4小学校と上田、城西の2中学校についても今年度中に第2次耐震診断を実施し耐震性を精査する。 

  国は耐震化を促進するため、Is値0・3未満の建物の耐震工事費用の補助率を08〜10年度に限り2分の1から3分の2に引き上げる支援策を打ち出している。しかし、耐震化工事は数億円規模に上る場合もあり、市町村の厳しい財政事情から進んでいない実態がある。少子化による学校の統廃合を見越し、耐震化工事を先送りしているケースもあるという。

  県教委企画室は「学校は避難所となる場合も多く、国の補助制度などを活用し耐震化を早めに進めてほしい。国に対しても手厚い財政支援を要望していきたい」としている。

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  【Is値】
  建物の壁量や形状などから算出される構造耐震指標。配置バランスがよく、壁の量が多いほど数値が高く、耐震性能が高いことを示す。


■文科省調査による盛岡広域8市町村の耐震改修状況(小中学校)

     棟数・耐震診断実施率 耐震化率
盛岡市  346棟(184棟)92.9% 59.2%
八幡平市 47棟( 23棟) 100% 59.6%
雫石町  37棟( 17棟) 100% 83.8%
矢巾町  21棟( 14棟)92.9% 38.1%
紫波町  35棟( 13棟) 100% 71.4%
滝沢村  47棟( 14棟) 100% 97.9%
岩手町  26棟( 13棟) 100% 76.9%
葛巻町  15棟(  6棟)33.3% 60.0%
  カッコ内は全棟数のうち、建築基準法が改正された1981年以前の棟数。耐震化率は全棟数に占める82年以降の棟数と81年以前で耐震化されている棟数の合計の割合


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