2009年 10月 27日 (火)

       

■ 書店をやめて出版社設立 栃内さんが「もりおか文庫」創刊

     
  もりおか出版コミュニティーを設立した栃内さん  
 
もりおか出版コミュニティーを設立した
栃内さん
 
  盛岡出版コミュニティー(栃内正行代表)が、盛岡の作家を中心にした文庫を創刊した。第一弾となったのは盛岡市の松田十刻さんの「26年2カ月 啄木の生涯」。「もりおか文庫」のタイトルで半年に1冊のペースでの出版を目指す。値ごろ感のある文庫本サイズで、装幀にシリーズ感を与えた。盛岡ブランドの文化発信を目指している。

  盛岡出版コミュニティーは7月設立。代表は栃内正行さん(55)。東山堂書店での長い勤務経験を生かし、流通側の視点を取り入れた郷土出版を起こした。「新書判は創刊ラッシュで展開しても売りにくい。文庫本の方が仕掛ければ売れる。作家は立派な本を作りたいと思うだろうが、流通の側から言うと安くて手軽な文庫本で行こうということになった」と話す。

  「26年2カ月 啄木の生涯」は2千部印刷して23日から盛岡市内の書店を中心に発売している。盛岡市在住の松田さんによる独自の視点による啄木の評伝。表紙は盛岡市の美術家のナカムラユウコウさんが手がけた。「一生に一冊くらい、啄木を読んでもいいんじゃないか」のコピーでたすきを掛けて、店頭に平積みしやすくした。定価730円。

  栃内さんは「盛岡出版コミュニティーは共同体。出版文化に思いがある人と協力してやっていきたい。書店に勤めていて思ったのは、紙の本の形態がなくなることはないが、少しずつ他の媒体が強くなっている。それでも紙の本の存在価値は自分史などを作るときには、単なるデータではなく物として形に残すときに必要だ」と話す。「文学的な資源も地産地消できるようにしたい。盛岡に行ったらもりおか文庫を買おうというくらいになれば」と、文化による地域振興を狙う。

  商業ベースを目指す「もりおか文庫」のほか、自費出版の「もりおかMY文庫」も創刊し、幅広い書き手を迎える。もりおか文庫創刊記念祝賀会は11月7日、東山堂の玉山哲社長を発起人代表に盛岡市のホテルルイズで開く。問い合わせは同市川目23の1、川目印刷内、盛岡出版コミュニティー(電話019-681-1451)。

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