2009年 12月 4日 (金)

       

■ 盛岡市内タクシー、初乗り料金値上げへ 燃料高、不況で「限界」

     
  盛岡駅前のタクシープールで待機するタクシー  
 
盛岡駅前のタクシープールで待機するタクシー
 
  盛岡市内のタクシー各社に初乗り料金を現行の520円から580円に上げる動きが出ている。盛岡地区では07年6月に、それまでの580円を520円に引き下げた。その後の燃料高騰や不況の前に業界努力が限界に達し、国の運賃基準改定に整合を図る形でもとの運賃に戻そうとしている。盛岡交通圏(玉山区を除く盛岡市、矢巾町、滝沢村)のほとんどのタクシー事業者は東北運輸局岩手運輸支局に対して運賃料金変更認可申請を出した。認可が下り次第、年内にも値上げする可能性がある。

  盛岡市内のあるタクシー会社は11月24日に運賃料金変更認可申請を出した。同社の社長は「もう採算が合わない。人件費も下がり運転手の稼ぎは減っている。元の料金(580円)に戻したい。それでも青森や秋田に比べれば安いのではないか。ただ値上げは同じタイミングでやらないとユーザーに迷惑がかかる」と業界の苦境を明かした。

  ほかのタクシー会社の社長は「1割下げて落ち込みが7%くらいであれば我慢できるが、13%も15%も下がってはやっていけない。ガスの高騰も響いた」と限界感を口にした。

  東北運輸局岩手運輸支局によると2日現在で盛岡交通圏のタクシー事業者115者(個人含む)のうち111事業者が申請を出している。11月から各社が申請を出し、同局は東北運輸局に申達している。

  タクシー料金については10月1日から国土交通省の新たな運賃基準により、自動認可運賃が560円から580円の間に設定された。設定の幅であれば各社ごとに値上げが可能で、盛岡の事業者も国の基準に合わせて運賃設定する模様だ。

  盛岡個人タクシー協同組合の柿澤茂理事長は「燃料高のうえにタクシー乗務員の賃金が下がっているので、労働条件を改善しなければ業界の平均年齢が高くなるばかりだ」と話す。

  東北運輸局岩手運輸支局の一ノ渡俊行首席運輸企画専門官は「交通業界全体が厳しい状況にある。質のあるサービスを提供してほしい」などと話している。


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