2009年 12月 22日 (火)

       

■ 赤れんが修復活用、平屋の付属交流棟も 盛岡市が旧覆練兵場の基本設計案

     
  旧覆馬場跡地の基本設計に基づく模型  
 
旧覆馬場跡地の基本設計に基づく模型
 
  盛岡市は08年度にまとめた旧覆練兵場の基本構想に基づき、整備活用を図るための基本設計案について21日、策定にかかわった旧懇話会のメンバーや地元の住民、市議らとの意見交換の場を設けた。赤れんが造りの建物を景観法による市指定の景観重要建造物とすることを前提に、国の景観形成総合支援事業の補助を受けて整備する。覆馬場は極力、創建当時の形状を生かし、付属の交流棟を切り妻屋根を持つ平屋建てで新築する。

  基本設計案によると、多目的ホールに活用する赤れんがの覆馬場は修復をするほか、多目的に活用しやすいよう内部を整える。スポーツのできる空間、経費が高負担にならないようにと構想で示した土間の方向性を想定している。

  消防法の関係などから内部の床面は、フラットな面ではなく、壁面よりは盛り土して窓との高さを調整して基準を満たし、内側の大部分は掘り下げて、1b以上の段差を付け、天井までの高さを約3・8bから約4・6bにする案が出された。

  これに対し、出席者からは掘り下げず全面をフラットにしてほしいとの意見が出た。使用時に運搬車両を入れるようにすること、段差は事故につながる可能性があること、天井を高くしてもスポーツとしての使用可能性が大きく拡大するわけではないこと、内部の景観などが理由。そのほか、床は土以外を望む声が上がった。

  覆馬場は平面で南北に長い直方形の作りで、敷地は建物の北側に活用スペースが取れる。基本構想時、更衣室やトイレなどを置く付属棟は敷地の東側に設ける配置方針だった。しかし、実際の設計段階で東側への設置は困難となり、敷地の北西隅に新築する計画となった。

  覆馬場の床面積が1192・25平方bに対し、新築の交流棟は床面積189・63平方bで南西面に回廊を設ける。覆馬場とは開放型の渡り廊下と連絡。覆馬場の北東隅付近に1・82b幅でれんが壁を外し、防火戸を据え付ける。

  交流棟は鉄骨造り一部木造平屋建てで約64平方bの交流ホールを整備、会議や集会などに使えるスペースを新たに設ける。男女トイレ、更衣室、管理事務所などを配置する。木材は市産材を可能な限り使い、屋根は覆馬場と同じ切り妻屋根として外観を合わせる。加えて、同じ陸軍施設で森永工場内にあり近年解体された木造建造物の構造材を活用してトラスを組み、ホール内部からトラス構造が眺められるようにする。切り妻屋根は覆馬場と同じ方向を向く。

  交流棟の南西を囲むように屋外の交流広場スペースを設け、西側の敷地出入り口付近を駐車場スペースに取る。市では景観計画を10月から施行したばかり。敷地を計画の趣旨に添った景観とする方針で、植え込みなどにより緑被率4%以上は確保する。

  意見交換会には約10人が出席。このほか、交流棟の覆馬場と調和した外観、交流棟や渡り廊下などへの破損れんがを含めた赤れんがの活用、覆馬場内部のトラスや壁面と調和の取れた床面などを望む意見が出た。

  駐車場に関しては、建物わきにもスペースを設ける案に対し、景観としての価値から車が景観を損なうとして、常設スペースを建物から離れた北側だけにして、状況に応じて一時的に敷地を駐車スペースとして活用する提案もあった。

  市では、今年度内に実施設計まで終え、10〜11年度に覆馬場の改築や交流棟の新築などの整備事業を進める。今回の意見交換を含め、市民に情報を提供して意見を聞きながら取り組む。


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