2010年 2月 11日 (木)

       

■ 〈北Gのライブトーク〉126 北島貞紀 Viva!東大通り商店街

 盛岡市内丸にある東大通商店街、通称「桜山商店街」が、今とてもおもしろい。特に商店街の裏側にある亀ケ池と岩手日報前の鶴ケ池に囲まれた一角は、袋小路があったりして、まるで迷路のようである。ここは、ほとんどが飲食店なのだが、古い店と新しい店が混在して、いい味を出している。

  全国の地方都市の商店街が、歯抜けやシャッター通りになっている昨今、盛岡の大通でさえもその兆候が見えている。そんな中で、この東大通商店街は、新旧交代が活発におこなわれている。店舗面積が小さく、比較的小資本で開業できることも大きな要素だろう。

  亀ケ池に面した筋の中ほどに、「クロスロード」という店がある。「ジプシー・ジャズ」というコンセプトが店名についているのを見たとき、「なんと奇特な」と思ってしまった。

  それでなくともマイナー嗜好(しこう)のジャズの上に、「ジプシー」までつけてしまって、いったい誰が客になるんだろうと毒づきながら、階段を上がって店に入った(こういうのが客になるのである)。そこに、僕と入れ替わっても一向に違和感がないオーナーの清水さんがいた。

  一昨年のクリスマスの夜、清水さんはノーマルタイヤの車に、家財道具とネコを乗せて盛岡に着いた。ネットで知りあった盛岡のバンドを自分の店のハウスバンドにするためである。その時点で、店が決まっていたわけではない。それどころか住まいさえも未定であった。もう発想がむちゃである。でも、それもありだなという気もする。出身は、浜松と聞いた。清水の次郎長との因果関係は聞いていない。

  そして、縁があってこの場所に店を開いた。この店をあっせんしたのは、東大通商店街に店を構える中央不動産の颯田(さった)さんである。彼は、盛岡フォーク界の重鎮である。自身も歌い、またもりげきライブ実行委員会長として、地域の音楽を下支えしてくれている。

  こうして人の輪もつながってくると、「クロスロード」のあるべき場所は、ここしかないという気になってくるのである。
(つづく)


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