2010年 3月 19日 (金)

       

■ 地価下落、過去最大幅の5.8% 盛岡周辺では過剰感

 10年地価公示実施結果が19日付官報で公表された。本県では地価の下落傾向がさらに強まり、前年より下落率が高まった。本県のデータが残る1974年からの調査で最大の5・8%という下落率となった。住宅地は9年連続、商業地は17年連続で下落した。住宅地でもっとも大きな下落幅となったのは盛岡市緑が丘4丁目62番13外でマイナス9・2%。これまで1位だった松園1丁目8番3は下落率が緩んだ。住宅地は所得水準の低迷や雇用不安などを背景に地価は下落傾向で推移し、盛岡市周辺地域では供給過剰感も加わっている。

  調査は地価公示法に基づき、国土交通省土地鑑定委員会が実施している。1月1日時点で、県内に関しては25市町村の標準値199地点が対象となった。県内全体の引き続き調査した198地点の平均変動率はマイナス5・8%(前年マイナス4・9%)と前年より下落幅が大きくなった。

  住宅地は、景気の悪化による地域経済の低迷や人口減少等を背景とした土地需要の減退から9年連続の下落となった。継続調査の126地点の平均変動率はマイナス4・7%(前年マイナス3・8%)と地価の下落幅が拡大した。県内の全地点で下落している。

  変動率上位10位まで盛岡周辺地域が占めた。盛岡市北部や西部、滝沢村と下落幅の大きい地域に偏りが見られる。

  松園の下落幅縮小について、調査した一人、不動産鑑定士の清水幹夫氏は「02年ぐらいから下落を始め、04〜06年は9%台の下落だったが、値ごろ感が出てきた。松園は区画が大きく、1平方b当たり3万円ぐらいで、1区画1000万円以内の価格になっている。市の中心市街地以外の住宅地はどこでも1000万円ぐらいが目安で、滝沢と松園住宅が同じぐらいになってきた」と分析。

  一方、緑が丘に関しては「かつては盛岡北部の住環境が整った施設で人気があったため、土地の単価が高いので買える層が少なくなってきた。まだまだ下がる余地がある」とみている。住宅地の平均価格は3万9500円(1平方b当たり)。

  商業地は、景気の悪化や地域経済の低迷、既成商店街の空洞化、人口減少等を背景とした土地需要の減退から、57地点の平均変動率はマイナス8・2%(前年マイナス7・1%)となり、下落幅が拡大した。

  今年は特に盛岡市中心部の商業地の落ち込みが目立っている。県内の商業地は全般的に、郊外型商業施設への顧客流出、空き店舗の増加等といった共通課題を抱え、商況も低調なため地価は下落傾向で推移している。

  県内の全地点で下落。下落幅の最も大きな地点は、県内最高額の地点でもある盛岡市大通2丁目13番30外(ツルハドラッグ)で、変動率はマイナス13・4%だった。商業地の平均価格は8万6300円(1平方b当たり)。

  清水氏は「もっと下落するのではないかと予想していたが、意外に取引価格は妥当と思われる価格が出てきた。それまでは投げ売りが目立っていたが、取引が成り立つ価格になってきた」と話している。

  盛岡市は住宅地がマイナス6・8%、商業地はマイナス9・7%となっている。東北6県県庁所在地では、住宅地、商業地とも最も下落幅が大きい。


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