2010年 8月 23日 (月)

       

■ 県民総生産に占める建設業の割合半減 日銀盛岡事務所分析

 日銀盛岡事務所(大山陽久所長)が県民経済計算をもとに分析した結果によると、県民総生産に占める建設業の割合は、97年の10・9から2007年は5・8に減少したことが分かった。マイナス5・1ポイントの大きな落ち込みで、県内経済の成長を抑制した要因とみている。

 県民経済計算による07年の県民総生産は約3兆9410万円で、97年の4兆3130万円に対して名目ベースで1割程度減少した。07年の産業構成比を見ると農林水産業3・7(97年対比1・1ポイント減)、鉱業0・1(同0・2ポイント減)、製造業17・2(同0・1ポイント減)、建設業5・8(同5・1ポイント減)、電気・ガス・水道2・2(同0・2ポイント減)、卸・小売業10・2(同1・7ポイント減)、運輸・通信業6・1(同0・4ポイント減)。

  金融・保険業5・2(同0・4ポイント増)、不動産業12・8(同2・4ポイント増)、サービス業20・9(同3・6ポイント増)、政府サービス13・2(同1・5ポイント増)だった。

  大山所長は県民総生産の構成比について「農林水産業は若干減っている。製造業は意外にウエートは変わっておらず、中身は大分変わっていて食品はあまり変わらず、窯業は半減し、一次金属は10年前と同じ程度。電気機械は景気が良いが、5年間くらいで大分足元を戻してきた。輸送用機械は自動車など07年の段階で2、3倍くらいに上がって、今年から来年にかけてセントラル自動車、部品工場がたくさん出てきて伸びてくる。製造業は上がっていくものと下がったものがあった」と、中身を腑分けする。

  建設業については「97年は11%あったのが、07年は6%弱に半減した。その他のものが一生懸命成長して県を伸ばそうとしていくが、建設業の落ち込みにプラスを全部食われてしまう。当県がほとんど成長できなかったのは、建設業の構造調整に利潤を食われた事による」と着目している。

  「建設が落ちた分、何が伸びたかというと成長していたのは不動産業とサービス業、政府サービスの3つ。不動産業は不動産賃貸業が増えて、建設業が減る中、経営多角化で不動産賃貸は似たようなところがあるので、そちらに変わったのか。サービス業は介護関係とインターネットの付属サービス業。介護とネットは成長産業で全国が伸びて当県も伸びた。当県はこの成長の部分が建設業のウエートを減らすのに食われた」と述べた。

  県内の建設業の就業者数について「97年は11・9%関与していたのが07年には9・0%で4分の1減。(県民総生産の構成比は)10・9から5・8で、建設の売り上げは半分減ったが建設業に携わっている人は4分の1しか減らなかった。全体に売り上げが減ると雇用調整に時間がかかるので、雇用面では過剰なものを抱えている。50%の売り上げで75%の人員なので10年前より5割くらい多い。雇用調整をまだ進めていかねばならない建設業が抱えている問題がある。GDP比では足を引っ張らなくなっているが、雇用面の調整で建設業はまだ大変という状況がある」との見解を示した。

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