2010年 9月 19日 (日)

       

■ 〈早池峰の12カ月〉63 丸山暁 夢の中の宇宙大戦争

     
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  これほどまでに燃え盛るような夕焼け空を見たのは久しぶりである。まるで大気そのものが燃え大地を焼き尽くそうとしているのか、それとも大地の炎が森を焼きその炎が天空をも焼き尽くそうとしているのかのようである。

  こういう情景を見て、あまり陽気な前兆ともとらえにくいが、だからといって今という時代…悲観的にも見たくはない。いずれにしても感動的な光景である。

  この夕焼けを見て、子どものころ見た映画を二つ思い出した。

   一つは、「ポンペイ最後の日」である。ローマ帝国繁栄の絶頂期、繁栄を謳歌した都市ポンペイがベスビオス火山の大噴火により地上から消え去った。

  掘り起こされた遺跡はローマ帝国の栄華とともに、地震の生々しい悲惨さ(地震で逃げ惑ったであろう人々)も記録しているがご存知の方も多かろう。

  もうひとつはキリスト教を弾圧した暴君ネロが、新たな都市計画のためローマを焼き払った。ローマに火をつけたのはキリスト教徒だと、コロセウムでキリスト教徒を虐殺し最後は民衆に追われ自害するという「クオバディス」である。

  これらローマを描いた映画の結末は、この写真のように大地も天空も燃えていた。二つの映画は、片や天災片や人災だが、地球の繁栄の未来の姿だなどと言いたいわけではない。

  しかし、そんなに遠くない過去に、地球上に何度もこのように空を炎で焼き尽くした歴史があったことも確かである。東京大空襲、東京だけでなく夜間の都市の空襲を山あいから見たらこのような風景だったのだろう。

  話題がまたまた重くなってしまったが、日曜コラム、僕が見たばかばかしい夢で終わるとしよう。

  満点の星空を見上げていると、星座が徐々に秩序だって動き始めた。いつしか星座に見えていたものたちが空を埋め尽くした大艦隊だと分かる。その大艦隊はまるで天空を覆い尽くしたルミナリエ(電飾)、巨大な花火のようにただ勇壮な美を描き出している。

  突然、その中に一つが閃光(せんこう)となって近づいてきた。その数は徐々に増して来る。それは明らかに攻撃型の船体、もしくはロケットの大群だと分かる。そこでいつも目が覚める。

  なぜ、彼ら(多分宇宙人だろう)がやってきたかは分からないが、最後の地球の姿を僕は見ることはない。真っ赤な夕焼けを見て思い出しました。

  この夢は漫画の宇宙戦艦大和も漫画以前子どものころからの夢である。

  いずれにしても自然の情景としてのこのような風景は、見るものにさまざまな感慨を呼び起こすが、人的にせよ天変地異にせよ、このような状況には出合いたくないものである。???

  余り悲観的に考えず、見事な夕焼けだ、それが正解。

  大宇宙戦争なのなのだが、僕はただその艦隊の美しさに見とれているだけだった。案外本当に宇宙人が責めてくれば、そんな美しい光景なのかもしれない。

  (丸山暁建築・空間工房、大迫・外川目在住)

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