2010年 9月 26日 (日)

       

■ 〈早池峰の12カ月〉64 丸山暁 土の笛とIT機器

     
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  丸太の椅子に土の笛。なんだかいつもと様子の違う風景だが、わが家の庭の一角である。

  ここ数日晴れたかと思えば雨が降り出したり、何となく写真を撮り損ねていたので、デジカメ片手に玄関の下駄箱に目をやると、いつも飾っていた土の笛が目に入った。

  楽器としてではなくお飾りとしておいてあるのであまり鳴らすことはないが、たまには手にとって吹いてみる。形からして縦笛のようだが、音はオカリナである。

  この笛は確か30年ぐらい前に銀座のデパートでやっていたアンデス展だかメキシコ展で手に入れたものである。2500円ぐらいだったか、当時としてもずいぶん安い買い物だったと記憶している。

  まあ、僕にとって楽器としてみれば超お買い得だったが、地元では土産品的代物なのかもしれない。実に温かくていい音がする上に音程もしっかりしていて、僕としては安い買い物で今でも大事にしている。

  いまさらここで楽器に対するうんちくを語るつもりはないが、音楽好きも十人十色、とりあえず専門家の世界には関与しないで、素人の世界では、1個の楽器にこってそれをマスターし、また余裕があればその楽器をそろえるという方々がある。

  もう一方、もちろん音楽は好きであり、何らかの楽器はある程度演奏できるのだが、楽器、すなわち音の出るものは大体何でも欲しくなる。特に素朴な材料、木や土やせいぜい金属をひん曲げた程度のものが面白い。僕はこのタイプである。

  てな事を書いていたら大変なことが起きてしまった。僕のパソコンがキュウーンと言って動かなくなった。上書きしていなかったので、気の弱い僕にとってはもうパニック同然(文章的はつながっていますがこの間のパニックドラマは行間を読んでください)。

  素朴な楽器の事を書いていたら、まさにIT機器に危機が訪れた。そこで話を急展開。決して過去を懐かしむつもりもなく、音楽好きの僕にとっては、わけのわからないブラックボックスのオーディオ装置は神の箱のようなものだが、どうも外見はなんともないのに、今回のパソコンのように急に動かなくなる
。これはまさにパニックだ。

  昔のラジオやTVなら、たたけば何とかなったこともあるが。すでにそれは骨董品に近い。形あるもの壊れたから動かない、そんな単純な道具を、丸太の上の笛に見た。外見は立派なのにPCが動かない、てな事件が起こりわき道にそれた次第。

  (丸山暁建築・空間工房、大迫・外川目在住)

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