盛岡タイムス Web News 2010年 12月 6日 (月)

       

■ 渋民区画整理組合が行き詰まる 盛岡市が借金4億肩代わりへ

     
  渋民区画整理組合が分譲している土地  
 
渋民区画整理組合が分譲している土地
 
  盛岡市玉山区の玉山村渋民土地区画整理組合(竹田祐三理事長、組合員179人)は、組合の事業資金に充てる保留地の売れ残りと地価下落が原因で行き詰まった。市は組合の要望を受け、金融機関からの借入金の返済を肩代わり(損失補償)する方針を決めた。負債総額を最大4億3千万円と見込む。残る保留地を寄付の形で引き取る。組合は先月26日の総会で来年3月までの事業認可期間を3年間延長することを議決。今後認可権者の市へ延長について申請する。

  組合は98年に認可を受けて設立。事業は施行面積約28f。減歩率32・94%(うち公共21・97%、保留地10・97%)で、保留地面積が約2・6f。計画人口は1800人を想定している。工事は08年2月に概成した。

  事業地は玉山総合事務所を含み、石川啄木記念館や宝徳寺など啄木ゆかりの地に近い。事業原資となる保留地の処分が停滞。地価の下落も追い打ちを掛け、金融機関からの借入金が膨らんだ。

  市の市街地整備課によると、保留地処分金総額は当初10億3千万円。その後地価下落で8億3300万円に縮小し、1億9700万円の収入不足が生じた。残る保留地(宅地)は09年3月末時点で26区画、合計1億9300万円。その後2区画売れて24区画、1億8千万円となっている。

  保留地24区画が売れ残った場合、地価下落分と合わせて3億7700万円の収入不足になる。金融機関からの借入金は09年3月末時点で元金のみ3億5750万円。残る保留地は全部売れても負債が残る計算になる。

  期間を3年間延長すれば、これまでの借入金利子に加え、年800〜900万円の利子も今後生じる。事業に必要な経費も出てくる。工事の未払い金などはないものの、最大4億3千万円の負債総額が見込まれる。

  組合は自助努力による事業の早期収束が困難と判断。10月28日に市へ▽未処分保留地を市が取得または寄付採納する▽金融機関から借入する際の損失補償について債務負担行為の期間を事業延長に合わせる▽収入不足に伴う金融機関への返済対応について、債務負担行為の範囲で損失補償する-よう要望した。

  市はこれを受け入れ、保留地の寄付を受けて処分に当たる。債務負担行為については、これまでも組合の事業変更(期間延長など)に合わせ議会の議決を得ており借入金の返済を肩代わりする。今年度までの債務負担行為は限度額が借入金5億4千万円と利子相当額となっている。

  来年3月までに債務負担行為、金融機関への損失補償に関する予算を提案する予定。

  内容は3日の市議会全員協議会で説明された。市議からは、村直営の事業に対する反発を和らげるため組合施行にした経緯、組合の定款に組合員が負債のために金を出す賦課金条項がないことなどを問題視する声が出た。行き詰まる上厨川や大平など他の組合施行の事業への影響が危ぐされた。


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