盛岡タイムス Web News 2011年 3月 8日 (火)

       

■ 早坂美紀さんの父七郎さんNZから帰国 「胸締め付けられるよう」

     
  自宅で報道陣の質問に答える七郎さん(顔は伏せてあります)  
 
自宅で報道陣の質問に答える七郎さん(顔は伏せてあります)
 

 ニュージーランドのクライストチャーチ市の大地震で行方不明になった盛岡市出身の看護師、早坂美紀さん(37)の家族が6日、現地から帰国した。父親の早坂七郎さん(70)は7日、盛岡市東黒石野の自宅で報道陣の質問に答えた。早坂さんら親族5人は2月26日からニュージーランド入り。被災地で救助活動を見守ったが、美紀さんの安否は分からなかった。七郎さんは「本当に胸が締め付けられる思いだった」と、無念の思いを語った。

  美紀さんはクライストチャーチ市で崩壊したキングスエデュケーションの語学教室にいたとみられ、現地や日本の救助隊が捜索にあたった。早坂さんらは成田空港から26日、ニュージーランドに向かい、27日現地入りした。

  現地では捜索当局に美紀さんの情報を提供し、ホストファミリーを訪問。3月2日には被災地を訪れた。3日にはニュージーランド側から生存者は見込めないという見解が示された。5日には帰国の途に付き、6日早朝、羽田空港に到着した。

  七郎さんは「一刻も早く発見できることを願いながら見守るしかなかったが、そういう中で日にちが過ぎていった。3日には現地の政府、警察からもうこれ以上、生存者は見込めない、生存者の確認はできないだろうと言われた」と話し、沈痛な表情を見せた。捜索当局の対応については「できる限りのことはするという話があった。その話を受けてわずかながら望みを持っていたが、本当に胸の締め付けられる思いだった」と話した。

     
  ニュージーランドで友人のカメラで撮影された美紀さん(七郎さん提供)  
 
ニュージーランドで友人のカメラで撮影された美紀さん
(七郎さん提供)
 

  「娘は海外で何らかの仕事を通じていろんな活動や支援をしたい志を持っていた。それを実現すべく、そのための勉強を海外に出向いてやろうと、その始まった矢先の事故。地震という自然災害の形で片づけられるものだろうが、志も命も奪われたことを思うと、娘の無念さに私たちも言葉がない。ただ胸が締め付けられる思いで、無念で残念だ。二度とこういうことが起きてほしくない」と話した。

  キングスエデュケーションのビル崩壊については「現場ではそこだけ崩れている。周りのビルはガラスが壊れているとか、壁が崩れてもちゃんと建っている。本当に地震だけで崩れたのかという思いはした」などと述べた。

  ニュージーランド国民に対しては「警察や政府の担当者に限らず、一般の人の気持ちと気遣いは本当に国民性という言葉だけで片づけられないものだった」と、親切な対応に感謝した。

  現地ではホストファミリーの家の前で、道路が波打った状況など、地震の大きさを目の当たりにした。今後は自宅で外務省からの情報を待つ。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします