盛岡タイムス Web News 2011年 3月 16日 (水)

       

■ 「感謝と喜びの思い」 下橋中卒業式で生徒

 盛岡市馬場町の市立下橋中学校(熊谷雅英校長、全校生徒243人)は15日、予定通り第64回卒業証書授与式を行った。卒業生77人が入場後、一同は被災で亡くなった人たちへ黙とうを捧げた。

  熊谷校長は「皆さんは、予定通り卒業式ができる思いを大切にして式に臨んでいると思う。下橋中学校の卒業生として自信と誇りを持って生き抜くことを期待する」と式辞を述べた。

  卒業生の土樋晃平君は「今回の地震で多くの同じ世代の人の命が失われた中で、卒業式ができるという感謝と喜びの思いで臨んだ。(被災地の同世代の人に向けて)今はつらい状況下にあるが、晴れない闇はないと思うので、希望を持ってほしい。ぼくたちもできることを協力していきたいと思っている」と話した。

  地震発生後から13日まで避難所となった同校。3日間で90人が避難先として身を寄せた。教員らは、生徒を帰した後、教育公務員として住民の支援に徹した。11日は、発電機が到着する午後11時頃まで避難者を自家用車に乗せ、暖を取らせたという。

  「家族の安否確認もままならない状況にある職員と一緒に避難所を開設、そして開設後も帰宅させずに残って避難者の救援にあたれという命令を断腸の思いでくだした」と話す熊谷校長も大船渡市出身。

  「チリ大津波のような津波は2度と起きないと思っていたら」と言って、父親のアルバムから出てきた当時の写真を取り出す。

  当時、盛小1年生だった熊谷校長。「昔と変わらないことが起きている。沿岸出身者として感慨深いものがある中、深い意味を込めて卒業式を開いた。生徒には、電気を節約し電話をかけるな。その分をほかの人たちに回すようにと指導している」と話した。

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします