盛岡タイムス Web News 2011年 3月 30日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉47 直次郎じいさん 横澤隆雄

     
  竹かごを編む直次郎じいさん  
 
竹かごを編む直次郎じいさん
 
  集落の中でいつも写真を撮らせてくれた直次郎じいさんは、自分の使う道具をよく手作りする人でした。

  あまり器用な人には見えなかったのですが、生活の中には手作りの道具をはじめとしてさまざまな工夫が見え隠れしていました。ざるや籠などの竹細工は最も得意とするところで、農作業のない冬の間は竹と格闘する直次郎じいさんの姿をよく目にすることがありました。

  直次郎じいさんの家の裏には竹やぶがあったので、材料には不自由しなかったのだろうと思います。切り出した竹を細く割ってざるや籠を編むための材料を作るのですが、均一な幅の「竹ヒゴ」をそろえるのが一番手間のかかる作業のように見えました。

  「編み出せばさえわけがねえ」といつも言うのですが、そのわりには完成まで結構な時間がかかり、出来栄えもいまひとつという感じの作品ばかりでした。お世辞にも立派とは言えないざるや籠が生活の随所に登場して活躍していたところを見ると、見かけのわりには丈夫で使い勝手のよい道具だったのかも知れません。


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