盛岡タイムス Web News 2011年 3月 31日 (木)

       

■ 被災したアレルギー児に食品を サークル「ミルク」避難所へ物資

 盛岡アレルギーっ子サークル「ミルク」(藤田美枝代表、15家族)は、アレルギーで困っている被災者の情報提供を呼びかけている。卵や乳製品、小麦などの食物アレルギーを持つ場合、一般救援食品や炊き出しを口にできていない恐れがあるからだ。

  藤田さん(27)=盛岡市津志田南=は「みんな食べられない中で、(当事者やその家族が)配られたご飯を食べられませんと言えないのでは」と心境を案じる。

  食物アレルギーは、特定のアレルゲンを摂取すると、じんましんをはじめ、せきや発作、嘔吐(おうと)や腹痛、下痢などの症状を引き起こす。血圧が下がって意識が遠のいてしまうアナフィラキシーショックを発症すると、最悪の場合、死に至ることがある。

  アレルギー対応食は「透析食と同じ病理食」と訴える藤田さん。「人数が少ないため被災地のお母さんたちが言い出せないでいるのでは。ちょこっと言えば良いのだが、誰に言えばいいか分からないのでは」と心配し、21日にはボランティア約10人が被災地を回った。支援情報の提供やアレルギー対応食品と一般食品の混在を防ぐため現地に窓口を設けた。

  県では、被災地域の保健所が表立って、管理栄養士が食事全般の悩みを聞き取るニーズ調査を始めた。県健康国保課の岩山啓子主任は「(進行状況は)取りまとめている状況。(アレルギー支援に関して)ニーズがあればサークルへ連絡を取っていきたい」と情報のつなぎ役を担う。

  藤田さんは「内陸には物資があるがどこに届けるべきか分からない。現地から連絡が来てから配送手配になると届けるまで時間がかかる」とし、「どこに何が何個必要か」を把握するための早急のニーズ調査を訴える。幼子を連れ、共働きが多い同サークルの人員だけでは支援活動に限界がある。

  「各被災地の担当者でもいいので話してほしい。子連れの家族を見たら、アレルギーはありませんかと声をかけてもらいたい。そして周囲の人は支援情報を発信してほしい」と呼びかけている。

   ◇   ◇

     
  「ありがたい。感謝の気持ちでいっぱい」と、アレルギー対応の離乳食を受け取る山田町役場健康福祉課の芳賀善一さん(右)  
 
「ありがたい。感謝の気持ちでいっぱい」と、アレルギー対応の離乳食を受け取る山田町役場健康福祉課の芳賀善一さん(右)
 
  盛岡アレルギーっ子サークル「ミルク」は、アレルギー児を持つ親などが情報交換をする場として2009年4月発足。地震発生後、藤田さんが危機感を察してアレルギーの会全国連絡会に連絡。同会は連携をしている名古屋市のアレルギー支援ネットワーク(須藤千春理事長)に連絡。災害支援に乗り出し、県内唯一の同サークルが被災対応の連絡拠点となった。支援物資は、同ネットワークを通じて随時届けられている。





  ■アレルギーの相談・連絡窓口(内陸部の避難者と在住者からの相談も受け付け中)

  ▽盛岡アレルギーっ子サークル「ミルク」の鈴木さん(メールiwateallergy@gmail.com)

  ▽アレルギー支援ネットワーク事務局の中西さん(電話052-485-5208)

  ■各被災地での相談・連絡窓口

  ▽大船渡市役所福祉事務所生活福祉部保健福祉課=担当平山
  ▽宮古市役所新里トレーニングセンター=担当田口・長沢
  ▽陸前高田第一中学校2階保健支援室=担当花崎
  ▽田野畑村役場保健センター=担当三田地
  ▽釜石市災害対策本部=担当寺田
  ▽山田町役場健康福祉課=担当芳賀

  ■ボランティアの募集

  ▽沿岸地域への物資配達▽被災地でのアレルギーニーズの調査=問い合わせは、盛岡アレルギーっ子サークル「ミルク」の鈴木さん(メールiwateallergy@gmail.com)まで。

  詳細はホームページ(http://iwateallergy.migiue.jp)に掲載。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします