盛岡タイムス Web News 2011年 4月 14日 (木)

       

■ 焦るな就職戦線 首都圏大企業には採用延期の動き、面接会では23社が辞退

     
  合同面接会で企業担当者の話に耳を傾ける求職者  
 
合同面接会で企業担当者の話に耳を傾ける求職者
 
  震災後、新卒学生や既卒者の就職活動に問題が発生している。内定の取り消しや入社延期などのほか、来春の採用計画を延期する動きが首都圏の大企業などから相次ぐ。採用予定数の削減を検討する企業もあり、動きは中小企業にも波及するのは必至だ。採用市場の激化や混乱が懸念されるという。担当者は焦らないこととアドバイスする。

  岩手大学のキャリア支援課、県立大学の就職支援センターにはそれぞれ内定取り消しの連絡が2件、入社延期が10件ほど寄せられた。

  岩手大学キャリア支援課は「現時点で取り消しがあったのは釜石と気仙地区で被災した企業。被害が判明するにつれて取り消しが拡大する可能性がある」として、卒業し就職した学生からの相談も受け付ける。

  マイナビなど就職支援サイトが3月中旬から4月に予定していた合同面接会は、震災の影響で大半が中止。13日に盛岡市盛岡駅北通のホテルメトロポリタンニューウイングで開催された就職面接会(ふるさと岩手定住財団主催)には企業63社(前回84社)、求職者980人(同1158人)が参加。求職者は数少ないチャンスをものにするべく、企業担当者の話に耳を傾けた。

  岩手大学4年の藤尾菜摘さん(21)は「面接などが延期になり、試験が長引く。現状は不安の一言。ただでさえ景気が厳しい中、地震が発生して、企業も採用を控えるところが増えるのではないか」と危機感を募らせる。

  当初86社の参加を予定していたが、震災で採用計画が立たないなどを理由に23社が参加を辞退した。一方で6社が震災後に参加申し込みを行った。震災後に申し込んだデジタル・カルチャー・テクノロジー(藤原隆司社長)の古舘順一さんは「雇用の面で岩手に貢献しようと考えた。岩手が被災地として注目される今、いかに元気にするかを各企業が考え、実行することが必要」と今後の見通しを語る。

  同市西仙北のシステム開発会社、エボテックの保田和成社長は「求職者も焦っていると思うが、焦ってもしょうがない。期間がある分、面接などに慣れる期間ができたと、マイナスではなくプラスに考えてほしい」と話している。

  面接会を主催した定住財団は参加企業に、被災地からのエントリーシートの提出期限延長、資料の無料配布などを呼びかけている。中村勘一事務局長は「震災前は回復の兆しがあった。時間はかかるかもしれないが、雇用についても回復するのではないか」と見通しについて話す。


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