盛岡タイムス Web News 2011年 4月 22日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便~三陸の津波被災現地から〉37 草野悟 日本中から応援の輪

     
   
     
  この風景、朝食です。大船渡市吉浜にある民宿「小松荘」のシーンです。食べてるのは、鬼より怖い県の燃料調達班長Yさんが手配した大阪の石油会社の人たち。釣りが好きで何とか沿岸の振興局に転勤したくて仕方のない福祉課の友人F君が手配した手話通訳の人たち。県の土木関係の職員さんなどです。もくもくと食べています。

  朝の6時です。今から被災地現場に向かいます。夜遅く宿に帰ってきます。「体が資本ですから、とにかくたっぷりとご飯だけは出し続けますよ」と小松荘の主人。一番奥の方は4回目のお代わりをしていました(笑)。

  吉浜は先人の教えを守り、部落民全てが高台に家を持っていましたので、ある意味無傷の部落です。港や共同の田畑はやられましたが、人は無事でした。そのため吉浜の七つの民宿が協力しあい、作業員の方々の宿として受け入れを始めてくれました。

  「草野さん、おらたちも何とか役にたちたい」と三陸博覧会以来の友人、小松荘のおやじが言ってきました。すぐに県の宿泊手配関係に連絡しましたら、あっという間に満室です。格安料金でご飯は食べ放題、いいですねえ。これが復興へのエネルギーなんです。

  いろいろな職種の人たちが被災地に入り始めています。真ん中で食べている京都の石油タンクローリーの運転手さんは「とにかく一刻も早く困ったところにガソリンを届けます」と8台の軍団で応援です。一番手前の人は「東京イースト獣医会」の先生です。動物だって被災していると東京から応援です。おぼれかけていた陸前高田のワンちゃん、人に助けていただき助かりました。元気がないというので先生が頭をなでたら、ワンと笑っていました。

  いつも「岩手の力」はすごいと言ってますが、日本の輪、世界中からの輪があってこそですね。皆さん本当にありがとうございます。たくさん食べて働いてください。
(岩手県中核観光コーディネーター)

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