盛岡タイムス Web News 2011年 5月 14日 (土)

       

■ 牧草から基準超えるセシウム 盛岡市以北で利用自粛を要請

 県は13日、県北西部(滝沢村)で採取した牧草のサンプルから乳用牛、肥育牛飼料の暫定許容値(300ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。県北西部の肥育農家に対し、今後実施する調査結果で利用可能と確認されるまで乳用牛と肥育牛へ牧草の利用自粛や放牧の見合わせを市町村などを通じて周知・指導し協力を求めた。牧草はまだ刈り取り前。現在与えられているのは昨年のもの。2種の牛以外は暫定許容値が5千ベクレルのため自粛や見合わせの対象外になっている。北西部の原乳も調査したが、放射性物質は検出されなかった。

 調査は久慈の公共牧場から2日に採取した牧草を独自調査した民間事業者から1カ所でセシウムが暫定規制値を超えたため、県に調査依頼があった。県では11日に県内5カ所でサンプルを採取して調査。北西部で調査した畜産研究所から359ベクレルのセシウムが検出された。

  北西部は盛岡、八幡平、二戸、雫石、葛巻、岩手、滝沢、紫波、矢巾、軽米、九戸、一戸の12市町村。12市町村の飼養は761戸、3万629頭(2月1日現在)という。

  県内は3つの地域に区分し、県北東部で2カ所、県南で2カ所のサンプルを調査したが、基準値を下回っているため、要請の対象にはならない。民間事業者の調査で超えた牧場でも許容値を下回った。

  県によると、例年の刈り取りが始まるのは6月ごろからで、この時期に与えられている粗飼料は昨年刈り取りのため、福島第一原発事故以降に収穫されたものではない。自粛要請は今後刈り取るものと放牧。ただし、経産牛や初回種付け以降の乳用牛と肥育牛(出荷前15カ月程度以降の牛)のみが対象となる。

  北西部の牧草が許容値を上回ったため、県では地域内の乳業工場とコールドセンターの計6カ所で原乳を調査したが不検出。花巻市と矢巾町の露地レタスからも検出されなかった。県では牛乳や牛肉等について安全性に問題ないとしている。

  県では今後、北西部の12市町村の全てで、できるだけ早く牧草の測定調査を実施する。許容値を下回れば要請を解除するとみられる。


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