盛岡タイムス Web News 2011年 6月 6日 (月)

       

■ 馬コが見せます昔ながらの代かき風景 大沢まるごと体験ツアー

     
  南部曲がり屋の前で行われた馬による代掻き作業  
 
南部曲がり屋の前で行われた馬による代掻き作業
 
  来場者を喜ばしたのは農耕馬を使った昔ながらの代掻(しろか)き作業。南部曲がり屋の前の水田に大勢の人が陣取って作業の様子を眺めた。代掻きは現在では排水などがよくなったために機械で行われるが、昭和30年代の中ごろまではどの地域でも見られた光景。柔らかすぎる田では耕運機が入れないために代掻き作業をどうしても馬に頼らざるを得なかった。

  この日は藤倉家の当主、藤倉喜久治さんが馬鍬(まんが)押し、斉藤芳子さんがサヘドリを担当した。馬鍬押しは馬の後方に備え付けられた鍬で水田の土を平らにする作業、サヘドリは馬に固定した棒を持って進路を定める。2人とも馬を使った代掻きはほとんど経験がないため、馬が水田の中を蛇行すると観客からは「こっちだ、こっち」と大きな歓声がわいた。

  村有馬校伯の子「伯鈴」の名付け親で宮城県から訪れた岡山潤子さん(44)は「馬に付ける道具もこうした農作業の仕方も見たことがなかったので驚いた。こうした技術を廃れさせるのはもったいない気がする」と目の前で行われる農作業の様子を興味深そうに眺めていた。

  同日は、ほかにもチャグチャグ馬コのミニパレードや地域に伝わる伝統芸能「大沢田植え踊り」「大沢さんさ踊り」の披露、かすりの着物姿での田植え作業、産直コーナーなど多彩な催しが開催された。

  同実行委員会の斎藤勝治会長は「大沢は小さな集落だったが馬と曲がり屋で暮らしていた農家が多かった。今はここ1軒だけになったが、皆さんのアイデアを借りて地域の伝統を後世に伝えるために引き継いでいきたい」と話した。


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