盛岡タイムス Web News 2011年 6月 24日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉53 草野悟 気持ち奮い立つラーメン

     
   
     
  今回は私が支えてもらったラーメンの話です。震災後、盛岡と沿岸部を何度も往復しました。2カ月間で1万`を超えました。区界や遠野あたりで眠くなります。そのときに、「よし菜遊記まで頑張るぞ」と気合を入れます。

  盛岡の菜園にある中華料理「菜遊記の海鮮ラーメン」、これが目的です。身の厚いプルプルとしたナマコ、新鮮で大きなエビ、甘い歯ごたえのイカ、これぞ中華、かみ心地満点の貝柱、そして大好物のキクラゲと溶き卵がたっぷりと入っています。

  すべてのうまみ出汁がスープにしみ出て、濃厚なのにさっぱり、適度以上の辛味に、はしをつける前にヨダレがポトリ、一口すすると汗がポタリ。二口すすると涙がポトリ、もはや「極み」です。

  そこにハスキーボイスをはるかに超えたガラガラ声のマダムが「どう、元気になった」と食べ終わるまで横に立って注視するものですから、緊張感とはしとの戦いになります。あの大震災の喧騒の中、3日3晩、食べ続けました。おかげさまで、サウナへ行くよりしっかり発汗し、気持ち新たに宮古へ戻り復旧作業に集中できました。

  申し訳なかったのは、ある被災地で役場の友人が、「毎日おにぎりとカップ麺、あったかいラーメン屋台でも来てくれれば」と嘆きましたので、つい「海鮮ラーメンうまかったぞ」と言ってしまい「鬼!」と叫ばれてしまいました。すみません反省しています。

  被災地で頑張っているいろいろな工事関係者の人たちも、3月、4月は寒い日が多く、「あったかいラーメン食いてえ」とよく言ってました。最近は沿岸部でもあちこちでお店が再開してきました。少しずつ、一歩ずつ復活ですね。
(岩手県中核観光コーディネーター)

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