盛岡タイムス Web News 2011年 12月 20日 (火)

       

■ 「小中一貫教育」を全市域で 盛岡市教委が15年度までに全校を研究校指定

 盛岡市教育委員会は、児童生徒の滑らかな進学や小・中学校教員の連携強化を目的にした小中一貫教育を市内全24中学校区で導入する。各校・学校区を単位に2015年度までに順次研究指定校に指定し全域へ拡大、普及を図る。市議からは「決定について説明がなかった」との指摘もあり、今後保護者や地域へ学校単位で丁寧な説明が求められそうだ。

  年度別の指定中学校・中学校区は▽11年度…土淵、見前南、繋、玉山、飯岡▽12年度…河南、仙北、城西、乙部、薮川▽13年度…巻堀、厨川、米内、松園▽14年度…見前、下橋、黒石野、城東、渋民▽15年度…北陵、下小路、上田、大宮-の順。

  指定期間は3年で、土淵のみ5年。指定校は先導的に研究を行い、成果や課題を各校に提言、啓発。年度ごとに指定1ないし2校は公開授業を行う。学校区については学区内の小学校が1校の場合、2校から5校の場合がある。小学校1校から2校以上の中学校に進学するケースもある。

  北松園小・中学校は既に09年度から小中連携に関する研究指定を受け、最終年度の今年度は公開授業が行われた。その結果、「中学校教員の専門性を生かした指導と小学校教員の指導が生かされ、授業内容が分かりやすくなり、児童の興味・関心が高まった」「小学校で習った先生が中学校を訪れて指導し、学習意欲が高まった」などの声があった。

  市教委の考える一貫教育は、従来ある「小中連携」の強化が狙い。中学校進学時の学級編成などでの情報交換にとどまらず、小中学校の教員が一緒に研究、指導を行う。「中一ギャップ」と呼ばれる問題の解消にもつなげたい考え。導入校には教員の加配へ県教委とも相談する。

  一貫教育のタイプは土淵小中学校の「施設一体型一貫校」と「連携型」とに大別される。連携型は隣接した校舎を活用した北松園小中学校のような「施設隣接型」、見前中学校のように学区内に小学校が複数ある「施設分散型」の2種類。いずれも6・3制を維持。小学校は卒業式を行い、児童会と生徒会がそれぞれ設けられる。

  導入経緯については、土淵小中学校の増改築にかかわって導入を協議する中で「教育効果が大きい」と判断。今年度の教育ビジョンの中で「一貫教育」を盛り込んだ。

  土淵小中の施設整備に関する補正予算に関連して、先月の全員協議会で市議会に説明された。市議会側は「初めて取り組みを知った」と12月定例会の一般質問で多くの議員が取り上げた。このため市教委は19日の教育福祉常任委員会で改めて説明した。

  議員からは「担当教員の負担はもちろん、授業公開ありきで進めると児童生徒が置き去りになる」と学校・教員への支援を求める声が出た。地元や保護者への十分な説明についても意見が出た。

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