盛岡タイムス Web News 2011年 12月 26日 (月)

       

■ 〈幸遊記〉51 照井顕 千昌夫の「君が好き」

 日本を代表する歌手の一人で、新作「いっぽんの松」をリリースしたばかりの千昌夫さん(本名・阿部健太郎・64)が22年ぶりに今年(2011)NHK紅白歌合戦に出るという。「星影のワルツ」での初出場1968年から数えて16回目。

  千さんと僕は同年同月生まれ。彼が竹駒中から水沢一高へと陸前高田を出、僕は平泉中から高田高校へと、陸前高田入り。2年後彼は高校の修学旅行中に“脱走”して、作曲家・遠藤実氏の門を叩き、1965(昭和40)年の秋、ミノルフォンの歌手・千昌夫となって「君が好き」でデビュー。

  彼の母がそのレコードを風呂敷に包み、陸前高田の街を一軒一軒売り歩いていた姿が浮かぶ。あの時彼は、故郷・陸前高田市の竹駒神社で賽銭箱にレコードを入れてヒットの祈願をしたと、最近のテレビ。

  そのかいあってか、3作目となった66年の「君ひとり」のB面だった「星影のワルツ」が67年に有線放送で火がつき、翌68年A面盤で発売されるや、ミリオンセラーを記録。その後、続々ヒット曲を出しスター歌手の地位を築いたのでした。

  かつての陸前高田市長だった菅野俊吾氏は、千さんの「味噌汁の詩」を得意とした。「出張先で名刺を出すと、千昌夫とジョニーの街ですね!と言われる」と言って、わざわざ、僕の店に報告に来たことがあった。

  市の職員が差し出す名刺の裏には、陸前高田の有名人として、千昌夫(歌手)村上弘明(俳優)照井顕(ジャズ喫茶ジョニー)と印刷されていたこともありました。

  印象深く思い出すのは84年。新宿コマ劇場で行われた「千昌夫特別公演」。一部で「夢をつかむ男」と彼自身の物語的芝居。二部は「おらぁ、えんたぁてなーぁだ」の歌謡ショーで大船渡出身の新沼謙治さんをライバルと言って応援する姿は郷土愛に満ちていた。

  ショーの休憩時間に客席に「千グッズ」を売りに来た方は、何と知り合いのジャズメン(バックバンドの人)。話を聞いたら昼夜2回、8割の入りだと言う。1カ月の公演で10万人!その数字に武者ぶるいし「津軽平野」を買った記憶。今年の紅白は6回目の「北国の春」を歌うらしい。
(開運橋のジョニー店主)


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします